20年東京五輪代表に、13歳の中山楓奈(ふうな、ムラサキスポーツ)が名乗りを上げた。今月中旬に日本選手権で初優勝した中山は45秒のランで出遅れたが、一発技のベストトリックで挽回。

21・0点で6位に入った。今季からの五輪ランキングの対象大会で世界女王のエース西村碧莉(あおり、17)の5位に次ぎ、東京五輪が見えてきた。男子は日本勢で唯一決勝に進出した白井空良(そら、17)が7位になった。

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世界の50人で争う予選をトップで勝ち上がり、準決勝もギリギリ8位で決勝に進出した中山が、西村らSLSスケーターの中で輝きを放った。最初のランは緊張でミスを連発。1・8、2・2点で最下位だったが「好きだし、得意」と話すベストトリックで6位まで順位をあげ「最初にレールの技を決められたのが、よかった」と振り返った。

目標でもあったSLS決勝という大舞台に初めて立ち「すごく緊張した。100点満点中50点くらい」と話した。それでも、転倒で0点のベストトリック2本のうち、1本でも成功していれば3位以内。世界のトップ選手を相手に、技が通用することを証明した。

東京五輪の代表枠は各種目男女最大3。SLSなどで得られるポイントによる五輪ランキングで上位から20人が選ばれる。女子のレベルが高い日本で、中山は西村に次ぐ2番手に名乗りをあげた。「五輪は、分かりません」という13歳に、東京五輪が見えてきた。