レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級は1日、名古屋市稲永SCで行われ、パリ五輪金メダルの日下尚(25=マルハン北日本)が、同階級日本勢初の金メダルを逃した。決勝でアブデバリ・アリレザ(イラン)に3-5で敗れて銀。32年ぶりに国内開催となった大舞台も頂点には立てなかった。
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試合終了後、勝利に喜びを爆発させた相手のコーチが飛び出すと、日下はマットの上でうずくまっていた。「本当に最悪だった」。第1ピリオドで相手のテクニカルポイントで2点先制を許した。それでも、第2ピリオドは果敢に攻め込み、小刻みに点を返す。相手のチャレンジリクエスト失敗で3-3の同点とした。
しかし残り1分23秒、場外による失点を許した。その8秒後には一発逆転を狙って相手上体を抱え込んで投げようとしたが、カウンターで万事休す。「自分が勝負しなければならないところで負けた。本当に弱かった」と肩を落とした。
1回戦からいきなり世界選手権優勝歴を持つ前回覇者のマフムドフ(キルギス)と対戦し、4-0で乗り切った。その後も準々決勝、準決勝を危なげなく勝利を重ねた。「優勝したら最強を証明できると思ってやってきた」。32年ぶりの国内開催のアジアの祭典で見せるはずだった金は無情にも手からこぼれ落ちた。
2年前のパリでは日本勢の最重量級制覇を成し遂げ、脚光を浴びた。28年ロサンゼルス五輪では追われる立場となる。「全力を尽くすしかない」。屈辱を力に変えて再出発する。【泉光太郎】


