世界ランク8位の早川賢一(30)遠藤大由(29=ともに日本ユニシス)組が英国のエリス、ランリッジ組に19-21、17-21で敗れた。まるで夫婦のような同学年のペアは初の五輪で「らしさ」を貫いた。
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2人の敵は、腰痛だった。早川が13日の午前練習で急性腰痛症(ぎっくり腰)を発症。「立てると思わなかった」という準々決勝まで中1日で、注射、座薬などを駆使し懸命の治療を続けた。幸い「ケガなりのパフォーマンスは出せた」と得意のネット前のプレーは問題なかったが、揺さぶられると反応できない。普段通りの連係が取れず、22位と格下の相手の攻撃に押し切られた。遠藤は「本当はいつも通りにやれば良かった。カバーしようと意識しすぎた僕が無駄にローテーションをガタガタにしてしまった」。早川は「負担をかけるよ、と話していた。遠藤がカバーしてくれたので試合が成り立った」と互いにかばい合った。
遠藤は、ダブルスの魅力を「無駄にスピードを出してカーブを曲がる。すれすれで、手が震える感じ」と大好きな車の運転になぞらえて表現する。「死の組」に入った1次リーグでは世界ランク5位の中国ペア、1度も勝ったことのない優勝候補のインドネシアペアに対しファイナルまで競り合い、勝った。速さ、力強さ、駆け引き。男子ダブルスの面白さを詰め込んだ試合を演じた。「目標のメダルには届かなかったけど、ベスト8でも胸を張って帰ろうと思う」(遠藤)と涙は無かった。
結成は6年前。「お前とのペアでメダルをとりたい」という遠藤に、早川は「マジかよ?
ぶっとんでんじゃないか?」と驚いた。ダブルス経験豊富な早川に、遠藤が必死についていく。「最初は僕には五輪、メダルへの気持ちがあまり強くなかったですけれど、遠藤に引っ張られていった」と早川。海外遠征で負けた夜。よく2人きりで居酒屋で酒を飲み、ののしり合った。13、14、16年と最も権威ある大会とされる全英オープンで3度準優勝。昨年の世界選手権では銅メダル。目標の五輪メダルは、あと少しで届くはずだった。
ある日、偶然全く同じブランドのボーダーのパンツを履いていた2人。けんかをしても翌日には互いに忘れている「夫婦みたい」(早川)な2人。今後についても「分からない」と口をそろえた。【高場泉穂】



