【22－23を振り返る〈4〉】宇野昌磨取材メソッド 初耳だった「惑星」りくりゅう
フィギュアスケートの22－23年シーズンを振り返る「Figure365ミーティング」の第4回をお届けします。
今季は、この1年間多くの反応をいただいたファンの皆さまの声を集め、ともに記憶をたどる「ミーティング」という形を発案しました。集まった多くのアンケート結果を紹介しながら、シーズンを5回に分けて、5人に増えた担当記者のトークで進めていきます。
第4回はシーズン後半、23年に入っての出来事を3月の世界選手権（さいたまスーパーアリーナ）まで振り返ります。
フィギュア
〈第4回 年明け～世界選手権〉
■Figure365ミーティング参加記者■
木下淳（42）
【担当歴】3年5カ月【今季現地取材】羽生結弦さんシェアプラクティス、中部選手権、ジャパン・オープン、羽生さんプロローグ横浜・八戸、NHK杯、全日本選手権、4大陸選手権、世界選手権
阿部健吾（41）
【担当歴】8年【今季現地取材】BEYOND、ジャパンオープン、関東選手権、スケートアメリカ、スケートカナダ、NHK杯、全日本選手権、国民体育大会、ワセダオンアイス、GIFT、notte stellate、世界選手権、世界国別対抗戦、スターズオンアイス
松本航（32）
【担当歴】7年【今季現地取材】西日本中小学生競技会、げんさんサマーカップ、フレンズオンアイス、東京選手権、近畿選手権、GP英国大会、GPフィンランド大会、GPファイナル、全日本選手権、名古屋フィギュアスケートフェスティバル、全国中学校大会、明法オンアイス、世界選手権、世界国別対抗戦、ブルームオンアイス、プリンス・アイスワールド
勝部晃多（25）
【担当歴】3カ月【今季現地取材】世界国別対抗戦
藤塚大輔（24）
【担当歴】9カ月【今季現地取材】西日本選手権、日本学生氷上競技選手権（インカレ）、全国高校選手権（インターハイ）、スターズ・オン・アイス、世界国別対抗戦
「神戸学院大に貢献できるから」。インカレに思い入れをもち演技する坂本花織
緊迫の全日本終わり、お正月ムードの名フェスへ
勝部 あっという間（文字にすると大量？）の「Figure365ミーティング」ですが、皆さんの話が止まらず「年明けにいってしまっていいのか？」という感じになりますね。
藤塚 それだけ多くの現場で取材ができたということですね。僕も全日本選手権を経て、いよいよ本格的にフィギュアにコミットしていく時期になりました。
木下 ほぅ…。いきなり“結果にコミット”とは、いい心がけではないか。藤塚…いや“風神塚”くん。
藤塚 けっ、結果…。
一同 （爆笑）
勝部 その話はそれぐらいで…（1年先輩の優しさ）。僕は2月中旬から五輪担当になったのですが、これまで取材してきたプロレスラー武藤敬司さんの引退の東京ドーム大会があってそちらに右往左往していました。ただ、紙面を読んでいて、年始早々からフィギュアの話題が盛りだくさんなことに驚きました。年越しはしていますが「ついこの間、全日本選手権が終わったばかりなのに…」と驚いた記憶です。
松本 僕は毎年“名フェス”こと「名古屋フィギュアスケートフェスティバル」から、年始のフィギュア取材が始まります。いつも入り口のところで「明けましておめでとうございます」と関係者の皆さんにあいさつをするのですが、全日本の張り詰めた雰囲気から一変して、選手たちが柔和な表情をしているんですよね。今年は名フェスが20周年だったことから、事前に日刊プレミアムで記事を配信しました。担当者の方も「選手の皆さんが本当にリラックスモード。ケータリングを楽しみながら、年相応の姿を見せてもらいます。この『緩さ』も魅力かもしれません」と口にしていて、うなずいた記憶です（笑い）。毎年、関係者にあいさつをしながら出てくる単語は「インカレ」「国体」ですね。
八戸国体、現役引退する山隈（中央）と記念撮影する友野（左）と山本
坂本花織北の大地で「みそバターコーンラーメン！」
藤塚 インカレ取材へは、僕が向かいました。1月3日まで箱根駅伝を取材し、今度は中1日で北海道苫小牧市へ。北の大地は凍えるほど寒かったです。坂本花織選手も「北海道、寒すぎる！！！」と。前夜には三宅咲綺選手と一緒に、北海道ディナーを満喫したことも話してくださって「ホタテとかサーモンとか、海鮮系を食べました。あと言っていいかな…。えっと、締めで『みそバターコーンラーメン』も！」と告白した時は、大笑いに包まれました。
本文残り85％ （9656文字／11404文字）
