【“新春”対談〈下〉】三浦佳生に刺さった「日の丸の心構え」DeNA今永昇太の金言
フィギュアスケート男子で昨季の4大陸選手権(米国)と世界ジュニア選手権(カナダ)で2冠を達成した大の野球好き、三浦佳生(18=オリエンタルバイオ/目黒日大高)と、プロ野球、横浜DeNAベイスターズのエースで今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝に貢献した今永昇太投手(29)の対談の下編です。
競技こそ異なりますが、2人はともに“世界王者”。上編では、互いの競技への印象や、緊張の乗り越え方について語り合いました。
下編では、「スゴイ選手」との向き合い方、リラックス法、そして日の丸を背負う上での心構えについての語り合いをお届けします。
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緊張の色が濃かった三浦の表情に、いつもの笑顔が浮かび始めた。横浜スタジアムの一塁側スタンド。観客席に横並びになり、大ファンの今永と過ごす時間をかみしめる。
打ち解け合ってきたところで、2人のテーマは「スゴイ選手」へ。三浦は昨季のグランプリ(GP)シリーズ第1戦のスケートアメリカで、同世代のイリア・マリニン(18=米国)について「あれだけ軽々と4回転を跳ばれると、スケートを絶望させにきているような感覚です」と脱帽していた。そんな三浦へ、今永はWBCでのエピソードを語り始めた。
今永 WBCの時の話なんですが、ダルビッシュさんからいただいた言葉があって。「自分にはできないと思っていたとしても、すごい選手に囲まれたり、見たりすると、脳が勘違いをして『俺にもできる』と思えるようになる」と教えてもらったんです。
三浦 脳が勘違いをする…?
今永 はい。僕もWBC期間中に自分では投げたことないような変化球だったり、真っすぐのスピードが出たりしたことがありました。それは例えば、佐々木朗希選手(ロッテ)とか山本由伸選手(オリックス)とか、そういった素晴らしい選手たちに囲まれて野球をやっていることが、関係しているのかなと思いました。すごい選手を見ると、僕も「すごいな」「こんな風に俺はなれないな」とか、言葉をお借りすると「絶望する」時もあったんですけど、でもそれは自分にもできるかもしれないという可能性を与えてくれるかもしれないということで。そう思って、すごい選手を見るようにしています。
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