【札幌レター〈69〉】岡村大八が解説 今ピッチで何が起きているのか?
北海道コンサドーレ札幌の特色の1つがオールコートマンツーマンディフェンス。そもそもどんな守備なのか? 狙いは? 難点は? 今季苦戦している理由は? バックパスが増えている? 守備の中心であるDF岡村大八(27)が、今季ピッチ上で起こっていることやチームが抱える課題について、丁寧に教えてくれた。
サッカー
マンツーマンが原因なのか?
札幌は2020年からオールコートマンツーマンディフェンスに取り組んでいる。2019年12月7日のリーグ最終節後、ペトロビッチ監督が「守備でアグレッシブにマンツーマンで奪いに行くのも今のモダンなサッカー。そのためには走って切り替えて戦わなければならないので、キャンプ初日の練習から取り組んでいく」と予告していた。文字どおり、選手1人に対して1人がマークする守備だ。
チームは現在(7月5日時点)J1最下位と低迷する。失点数41はリーグワースト。マンツーマンディフェンスが原因の1つなのか。今更だが札幌のマンツーマンディフェンスについて考えてみることにした。思い切って岡村に疑問をぶつけてみた。
―そもそもマンツーマンディフェンスってどんな守備? 札幌の特徴は?
岡村 見ての通り、前からはめていって、強度高くプレッシャーをかけていく。相手が5枚いれば後ろに5枚立つし、1枚だったら1枚。相手の枚数に対してプラス1置くっていうところが普通のセオリーではあるけど、そうじゃなくて。ボールをつないでくる相手チームに対して、ショートカウンターをやれれば一番理想っていうところの守備がうちのやり方。ただ、マンツーマンっていうやり方ではあるものの、例えばサイドにボールがある時は逆サイドが絞ってプラス1を作り出すような状況っていうのもある。1対1っていう風に見られるけど、周りの選手の立ち位置だったり、カバーリングの距離っていうのも非常に大事になってくるような戦い方なのかなっていう風には思う。
―利点、難点がある
岡村 やっぱりボールをつないでくるチームに対して強度高く、自分のマークがはっきりしてるので、プレッシャーをかけやすいっていうところ。ボールを取ってからも前に枚数がいるので、ショートカウンターにつなぎやすいっていうところは良い点なのかな。
悪い点に関しては、相手が前からつないでこないチーム、シンプルにボールを放り込んでくるチームとかに対してはショートカウンターができないので、そういったところで難しい点。あとは2列目、3列目とか、1・5列目から抜け出してくるようなタイプに対して、マークをついて行かなきゃいけないので、そういった意味で受け渡しができないっていうところは非常に難しい。体力も使うので。
―1対1で負けるとピンチ。リスクがある
岡村 当然1対1なので勝てばボールも取れるし、攻撃につなげられるけど、抜かれると一気に数的不利になってしまうので、そういったところも非常に短所と言われる。
―札幌と言えばマンツーマン
岡村 そうっすね。うちのやり方見ながら例えば広島だったり、名古屋なんかも割と前から(プレスを)かけてきたりとかもするようになった。特に広島は3バックになって非常に前からかけてきている。うちと似たような戦い方をするチームになってきたのかなっていう風には感じる。それをやり始めたのは、やっぱミシャさん(ペトロビッチ監督)。Jリーグの中でもパイオニアとしてやっているので、あとはそこのミシャさんの求めるクオリティーのところまで選手が持っていかなきゃいけないかなと思っている。
今季の課題は?
―今季前半戦の守備面について
岡村 2列目に対してついていくところが非常に少なかったのかなと。後ろ向きに走ってしまうので、難しくなってしまうところはあるけど、そこにもしっかりついて行かなきゃいけない。ディフェンスラインも選手たちを背負ってやってるので、どっちが見るのっていう感じになっちゃうし、中途半端にボールに行けなくなっちゃったりとかも。そういったところの強度をもう少し高めていかなきゃいけない。
―今季はなかなかショートカウンターに転じにくい?
岡村 相手が前からつないでくるチームが非常に減ったっていうところはあると思う。
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北海道札幌市生まれ。2013年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、2016年11月からプロ野球日本ハム担当。
2017年12月から北海道コンサドーレ札幌担当。冬季スポーツの担当も務め、2022年北京五輪ではノルディックスキー・ジャンプや複合を取材。
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