日本代表(FIFAランキング17位)は5日、キリン杯の優勝を懸けて決勝でニュージーランド代表(同86位)と対戦する。
チームは4日、会場のMUFG国立で最終調整。森保一監督(58)の国内指揮ラストマッチへ士気を高めた。18年9月のコスタリカ戦を皮切りに、歴代最多111試合目。勝って11月のシンガポール遠征、有終采配となる来年のアジア杯サウジアラビア大会に弾みをつける。
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「センチメンタルになることはないかなと思います」
国内ラストマッチについて聞かれた時だ。自己より他者を優先する森保監督らしい返しだったが、特別な一戦になることは間違いない。列島に広く感動を届けてきた名将の、就任以来8年3カ月目の国内最終戦。「いつも通り勝利を目指して、目の前の一戦に全力を尽くす気持ちでいる。特に何か他のことを考えることはないと思います」と即答で、これまで通りを貫く。
任期は、年明け1月に開幕するアジア杯サウジアラビア大会まで。11月はシンガポール遠征で、今回が国内で指揮を執る最後の試合となる。チケットは既に完売。森保ジャパン全3期の国内最多動員数6万5012人(1日エクアドル戦、日産ス)に迫る規模の来場が見込まれる中、そこはイメージを膨らませていた。
「国立競技場が青で染まって、ピッチとスタンドと一体になって、みんなで君が代を歌い、日本人の心を感じて、満員のサポーターの皆さんと多くの方々が1つのことに挑むことを、私自身、幸せを感じて試合に挑みたい」
日本への愛は並大抵ではない。君が代の斉唱で涙が目に浮かばなかったことはない。「日本人の誇りを持たせてもらえる」と魂を震わせ、感情があふれ出す。
J1広島の前身マツダ時代からの知人である田本典久さんが逸話を明かす。「君が代」の解釈について、森保監督から電話で1時間もの“講義”を受けたことがあるという。「ハジメちゃんは本当に日本のこと、日本サッカーのことを心から思っているんですよ」。田本さんも見守った先月28日のベネズエラ戦後、森保監督は感謝から、スタンドに向けてハートマークをつくって声援に応えもした。
18年9月11日の初陣から8年がたった。前戦まで歴代最多110試合を指揮して75勝17分け18敗(PK戦は引き分け扱い)。国内では37勝9分け6敗で、不敗率は88%を誇る。今回の活動で主将を任されるMF堂安は「試合に勝つことがやはり最大条件。4連勝できるように」と意気込んだ。
仙台、広島、横浜と3連勝で、凱旋(がいせん)シリーズ最終章。日本を世界の列強と伍す存在に押し上げた功労者は「選手とともに勝利と成長ということで戦ってきた。まずは優勝、勝利を勝ち取ってサポーターの皆さんと喜びを分かち合えれば」と国内タイトル締めを誓った。【佐藤成】
◆森保監督の成績 24年3月26日に平壌で行われる予定だった北朝鮮戦の不戦勝を除き、通算110試合75勝17分け18敗(PK戦突入は記録上、引き分け)。ホームでは、新型コロナ禍の影響で日本(フクアリ)開催ながらアウェー扱いとなった21年3月30日のモンゴル戦を除き、通算52試合37勝9分け6敗となる。勝率(白星率)は71%、不敗率は88%だ。

