日本陸連は3日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、6月25日~28日にヤンマースタジアム長居(大阪)で予定していた日本選手権を9月下旬~10月初旬に延期すると発表した。

新しい開催場所は今後の調整次第となるが、国立競技場が第1希望の候補地に挙がっている。東京五輪のメインスタジアムを走りたいアスリートは多い。また五輪を視野に捉える選手は、スタジアムの空気を肌で感じられる絶好の予行演習となる。日本陸連の麻場一徳強化委員長(59)は「我々の希望としては国立でやれたら。ただ相手があることなので、わがままは言えない」。その実現には国立競技場の貸し出しを受けている東京五輪・パラリンピック組織委員会などとの交渉をまとめる必要がある。

五輪の延期に伴い、今年の日本選手権は五輪代表を決める大会にはならない見通しだ。この日、日本陸連の強化委員会に出席した麻場強化委員長は「いろんな意見はあるが、今年の日本選手権は五輪の選考にはならない流れ」と話した。

また日本陸連は4~6月に開催予定のすべての主催大会についても、中止か延期で調整していく。6月13、14日に予定されていた日本選手権混成競技(長野)も9月下旬~10月初旬に延期となる。【上田悠太】