【サザンパインズ(米ノースカロライナ州)=高田文太】5日(日本時間6日)まで行われた米女子ゴルフツアーの今季メジャー第2戦、全米女子オープンで、小祝さくら(24=ニトリ)が日本勢トップの20位となった。メジャー出場は2度目で、前回はコロナ禍で変則日程となり、20年12月に行われた今大会。その時は予選落ちに終わったが、今回は予選ラウンド2日間を、日本勢唯一のアンダーパーの1アンダーで突破した。勢いのままに、4日間とも日本勢の先頭を走り続けた。そんな快進撃とは裏腹に、ホールアウト後に発した、独特の感性に満ちた“小祝節”の数々を紹介する。

◆1日(日本時間2日)=開幕前日 同じ98年度生まれ「黄金世代」の畑岡奈紗と練習ラウンド。

・「奈紗ちゃんと回るのは試合も含めて初めて。いつもテレビで応援していたので、回ったことがある気になっていましたけど…。実はなかったです」。

・「こっちに来て、今回思ったのが『海外っていいな』ということです。留学してみたいと思いました。英語をしゃべりたいのと、こっちの生活で生きてみたい。プロゴルファーでアメリカに行くのとは違います。街並みとか、英語をしゃべっている人を見て思いました」。

・「(英会話の通信教育を受けていたことを明かすも)ひと言も覚えられなかったです。住まないと、覚えられないタイプだなと思いました」。

◆2日(日本時間3日)=第1ラウンド(R) 前週の国内ツアー、リゾートトラスト・レディースで今季初優勝を飾り、会場入りは日本勢で最も遅い開幕2日前の5月31日。練習ラウンドは1ラウンドしか回っていない中、西郷真央と並ぶ1アンダーで日本勢トップと好発進。

・「前半、コースを覚えてなくて…。『ここどこだろう?』と思いながらプレーしていました。でも(情報がない分、かえって)シンプルにできていいかなと思いました」。

・「途中でもらった水が冷えすぎていて、おなかが痛くなっちゃいました。でも2ホールぐらいしたら治った」。

◆3日(日本時間4日)=第2R 今回の渡米で途切れたが、優勝した前週まで、歴代4位の国内ツアー142試合連続出場の鉄人でもある。2年前の全米女子オープン出場時は早めに渡米したが「何をしたらいいのか」と、時間を持て余したため、今回は直前まで国内ツアーに出場した。

・「(直前の米国入りだが)意外と調子や体調もよかったです。でも(米ツアー本格参戦は)昨日、ご飯に行った時に『やっぱり厳しいな』って思いました。暑さとか、すごいなと感じたり…。なんか昨日、ふと思ったんです。食事もおいしかったりするんですけど、ステーキとか肉ばかりになっちゃうんで。(日本で食べる肉は)牛タンとかミノとか、そういうのが好き。海外にはないので。あと、今日の朝ご飯で日本食を食べたらおいしくて『やっぱり日本がいいな』と思いました」。

・「途中でトイレに行きたくなったんです。(後半の)4番のところで1回『トイレがあった!』と思ってドアを開けたら休憩室みたいな…。ビックリしました。テレビがバーンッとあって誰もいなかった」。

・「(メジャーで初の予選通過は)意外と…。もっとうれしいと思っていたんですけど、まだ、あと2日あるからか分からないですけど、予選通ったとかの喜びはないですね」。

◆4日(日本時間5日)=第3R 通算スコアで初のオーバーパーとなる1オーバーに後退。

・「なんかここまで長く感じました。『まだ今日は3日目か』という感じで。日本にいても、3日目までが長く感じることが多いので、そのせいかも。やっと最終日なので、いい気持ちで終われたらいいなと思います」。

・「今日はハプニングが全然なくて、やっと普通に過ごせました」。

◆5日(日本時間6日)=最終R 5人が予選を通過した日本勢の大トリでスタート。2人しかアンダーパーがいない高難度のセッティングも、2バーディー、4ボギーの73で回り、日本勢2番手の畑岡を2打上回った。

・「長かったけど『やっと終わりか』という感じで、寂しさとかは一切ないんです。でもリベンジというか、全英オープンだったり、チャレンジしていけたらいいなと思います」。

・「(海沿いの)リンクスのコースだったり、ブッシュがいっぱいあるコースだったり、体験してみたいというのはあるんですけど、実際にやったら、たぶん嫌になると思います(笑い)。興味はあります」。

・「(今回の米国遠征の一番の思い出は)ステーキを食べたことですかね。リブアイっていう部位がおいしかったです。でも、毎日お肉を食べていて、こっちに来て、顔がデカくなっている気がします」。