スピードスケート女子の18年平昌オリンピック(五輪)500メートル金メダリストで、現役ラストレースの全日本距離別選手権(22日、長野)で優勝で飾った小平奈緒さん(36=相沢病院)が27日、都内ホテルで引退会見を開いた。

ベージュのスーツ姿で登壇。「これまで長野までお越しいただくことが多かったのですが、今日は東京で」と切り出すと、まず「10月22日に、おかげさまで無事に、競技人生最後のレースを全うすることができました。数日たった今も夢のようで、毎朝、ほっぺたをつねって現実だったんだなと確認する毎日です」と穏やかな笑顔で語った。

レースでは「私が表現できる全てを描けたと思います。あの場にいた全ての方があの空気をつくってくれたと思うと、今も心が震えます」と振り返った。

相沢病院の相沢孝夫理事長、結城匡啓コーチへ感謝した時は、声を震わせながら「相沢先生には、地元信州で家族のように支えていただいた。私よりも自分を知り尽くした結城先生にも18年間、感謝の思いが大きくて、ちょっと恥ずかしいですが、感謝の気持ちを伝えたいです。学びの仕掛けをいただきましたし、本当にスケートが面白いと感じられる日々でした」と頭を下げた。

今後について、より具体的に明らかにした。相沢病院に所属しながら講演活動やイベントに参加。「皆さんの近くで地に足をつけていきたい」。そして「信州大から特任教授を拝命することになりました」と報告した。

「キャリア形成、健康科学に関連する授業科目の一部を、来年1月から学生たちの前ですることになります。また、来月23日にはナオアイスオーバル(地元・長野県茅野市の国際スケートセンター)で子供たちとスケートをすることになっています。あとは全国から講演依頼をいただいている状況で。慣れ親しんだ氷の上で今後も『知るを愉しむ』『唯一無二の自己表現』をテーマに探究していきたい」と抱負を語った。

冒頭あいさつの最後は、縁あるオランダと韓国から来場したメディアへ韓国語とオランダ語の3カ国語で謝辞を述べた。【木下淳】