中国北京市の公安当局は15日までに、卓球男子中国代表を率いる王皓監督に集団で暴言を浴びせたとして、16~19歳の女性3人を行政拘留処分にした。中国メディアが伝えた。卓球は中国で「国球」と呼ばれる国民的スポーツだが、愛知・名古屋アジア大会の男子団体では日本に敗れ9連覇を逃しており、暴言の背景には監督の差配への不満があったという。

報道によると3人は6日、北京市で開催された卓球の国際大会会場の通路で他のファンらと共に「辞めろ」などと王氏をののしり、インターネット上に現場の動画を投稿した。王氏が通報し、同市石景山区の公安当局が10日に処分を公表した。

9月24日のアジア大会団体決勝では日本が中国を3-2で破り、60年ぶりに金メダルを獲得。中国の一部ファンは、その後の男子シングルスで優勝した林詩棟選手を団体戦でもっとうまく起用すべきだったとし、オーダーの組み方を巡り王氏を批判していた。

騒動を受けて中国卓球協会は今月7日、過激なファンによる選手や監督への中傷、デマが「競技や日常生活に深刻な支障をきたしている」と非難する声明を発表。問題のあるファンの試合会場への立ち入り禁止制度を導入し、虚偽の情報については法に基づき対処すると表明した。

中国では日本と同様、自国選手に対するネット上でのバッシングがたびたび問題となってきた。過酷な競争や経済低迷で閉塞感が漂う中、アスリートたたきが若者らの不満のはけ口になっているとの指摘もある。