初の栄冠獲得へ 世界一への可能性
外国人選手のパワーと変則柔道の前に苦戦を強いられている90kg級。00年のシドニー五輪をはじめ、日本は優勝を逃し続けている。“日本人が優勝できない”。このジンクスを破るべく泉主将(営4)がその期待を受け代表に選ばれた。 身長の高い選手が多いこの階級で周りより頭一つ分低い泉主将。だが彼の柔道は身長差というハンディを感じさせない。自分よりも手足の長い選手にそのリーチを生かされた技をかけられても「下半身のバランスが良く重心が低い」(秀島監督)ため投げられない。さらにそこから相手の技を完璧に無力化し、裏投げなどの返し技へとつなげる腰の粘り強さがある。そして、下半身の強さは泉主将の決め技にも表れている。身長の低さを生かして相手の懐にもぐりこみ、一気に担ぎ上げる肩車や背負い投げ。相手がもがき「不完全な体勢になっても強い足腰で投げ切ってしまう」(園田コーチ)。 こうした力強い泉主将の柔道は、パワーで押してくる外国人選手にも有効。力負けすることなく持ち前の粘り強さを発揮し、相手をねじ伏せる。事実、国際大会でも結果を残している。03年嘉納治五郎杯ではその年の世界柔道90kg級覇者の黄(韓国)を抑えての準優勝。今年のフランス国際大会では決勝で01年世界柔道90s級金メダリストのデモンフォコン(フランス)から一本勝ちし、見事優勝を飾った。 これらの実績に裏付けられた「外国人選手に強い」(秀島監督)泉主将。日本人選手として90kg級初の栄冠へ。「金メダルの可能性は十分ある」(園田コーチ)。快挙達成の舞台は整った。 ●関連記事 第340号1面記事:泉 アテネ五輪へ 夢の舞台で金をつかめ 第338号2面記事:全日本体重別選手権大会 文句なしの強さで90kg級制覇 第321号14面記事:柔の申し子泉 未踏の頂へ ・明大生というもう一つの顔 ・主な戦績