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松井6年目シーズンに向け渡米

 ヤンキース松井秀喜外野手(33)が8日、「逆境」のメジャー6年目シーズンに向け旅立った。20日にフロリダ州タンパで始まるキャンプに備えて成田空港から渡米。手術した右ひざ、レギュラー白紙、トレード要員にさえ挙がった現状を冷静に受け止める一方で「心境はいつもと違う。それがいい方向に出てくれればいい」と、逆境を楽しむ自信と、それに立ち向かう決意の強さをうかがわせた。

 復活劇を暗示するかのような穏やかな出航だった。ニューヨーク行きJAL機の定刻10分前。松井は航空会社職員にエスコートされ、最後の搭乗者で出発ゲートに姿を見せた。「トレーニングはしっかりできた。リハビリは順調で、打つのは平気。ある程度は回復したと思います」。手術した右ひざの足取りもしっかりとして、自信に満ちた笑顔で機内へ消えた。「主役」を待って扉を閉めた機体は、快晴の日本を定刻通りに飛び立った。

 存在を問われるシーズンが幕を開ける。チーム内で位置付けられた松井の現ポジションは、左翼兼指名打者(DH)。しかも首脳陣はひざへの負担を考慮し、ややDH起用にウエートを置く。左翼にデーモン、DHはジアンビと強力な競争相手が控えており、レギュラー白紙で迎える初キャンプ。幸いにも初日から通常メニューをこなせるほど右ひざは回復したが、楽観はしていない。松井は「あとはどこまで『野球』をできるか。現時点ではまだ、はっきりしていない」と不安を口にし、「今年は厳しい立場。それを自覚しながらやりたい」と危機感を隠せなかった。

 患部の状態は練習では良好でも、実戦の動きでは未知数。スロー調整を許される現状にはなく、オープン戦では新人のように結果を求められる。渡米後はニューヨークの執刀医を訪れ、ペースを上げる時期の判断を仰ぐ。立場はまさに逆境そのものだが、静かに燃えている。「心境はいつもと違う。それがいい方向に出てくれたら。それが楽しみといえば楽しみです」と自分を信じた。穏やかな口調に強い決意をにじませ、復活ロードに歩を進めた。【中島正好】

[2008年2月9日9時46分 紙面から]

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