首位を走る広島に、衝撃が走った。堂林翔太内野手(22)が9日、右手薬指の骨折で出場選手登録を抹消された。前日8日のヤクルト戦(神宮)の9回、右前打を打った際に痛めた。しびれが治まらず腫れも出たため、一夜明けた9日に広島市内の病院で診察を受け「右手薬指中節骨基部骨折」と診断された。球団によると4週間は患部を固定し、プレー再開までに6~7週間かかる見込み。20日から始まる交流戦出場は絶望で、前半戦中の復帰も微妙になった。

 この日夕方にマツダスタジアムで報道陣の前に姿を見せた堂林は「悔しいです。こういう経験は初めてで、なんでこういうことになったのか自分でも分からない」と顔をゆがめた。

 昨年は8月20日中日戦(岐阜)で死球を受け、左手中指を骨折。球団初のクライマックスシリーズへの出場も逃した。5年目の今季は28試合に出場し、打率2割5分5厘、4本塁打、15打点。4月18日DeNA戦(横浜)から「1番三塁」に定着し「打つだけでなく守ることも自信を持ってやれていた」と本人が言う時期の負傷離脱だけに、無念さが募る。

 「(診断より)早く戻れるようにしたい」と自分を励まし、明日11日から3軍でリハビリを開始する。野村監督も「(1番が)せっかくはまってきたのに。考えないといけない」と苦悩を隠さなかった。2軍から鈴木誠也内野手(19)を呼び寄せ、この日の中日戦は「1番三塁」で起用した。