日本ハムが進出濃厚なクライマックス・シリーズ(CS)で大谷翔平投手(20)の投打「二刀流」の“二段活用”を検討していることが18日、分かった。リーグ2位以下でCSに出場した場合、10月11日から始まるCSファーストステージ(S)は投手に専念、ファイナルステージ(S)では野手と投手で出場させるプランを水面下で模索中のようだ。大谷はこの日、今日19日からの楽天3連戦(コボスタ宮城)へ向けて、東京から仙台に移動した。

 日本ハムが進出濃厚なCSを勝ち抜くための青写真を描き始めた。キーマンとなりそうな大谷の起用法を水面下で模索。その1つがCSファーストSでは投手専任の「一刀流」、ファイナルSでは「二刀流」で臨むというもの。現在、位置するリーグ3位のままCSに臨めば、日本シリーズ進出には最大10日間で9試合を戦う日程。「二刀流」を有効活用できそうな“二段活用”プランを検討しているもようだ。

 投手としてチーム勝ち頭の大谷は、順当であればファーストSの初戦に先発する可能性が高い。最大で3試合という超短期決戦で中1日での野手出場を回避し、疲労回復を優先。相手の先発投手との兼ね合いもあり流動的だが、ファイナルSへ向けて心身とも万全の準備をさせるプランだ。ファーストS初戦で先発すれば中5日でファイナルS第3戦、中6日なら同S第4戦で先発も可能。同S第1、2戦は野手としての起用も見込める。

 2年目の今季も首脳陣の細やかな配慮の中、投打で結果を残してきた。栗山監督はシーズン中、何度も大谷の起用法について「慎重に考えていかないと」と繰り返してきた。次回先発は21日楽天戦(コボスタ宮城)の予定。その後は中7日で29日西武戦(札幌ドーム)へ回り、投手としては今季最終登板となることが濃厚。残りシーズンは野手出場も休みながら体調を整え、CSへ向かうことになりそうだ。この日、東京から仙台へ移動した大谷は「(シーズン)終盤なので勝てるように」と意気込んだ。自身初体験となるポストシーズンへ、連勝締めで気分よく乗り込む。