運命のマウンドを託された。今日20日の第6戦に先発する日本ハム上沢直之投手(20)が劇的勝利を見届け、スマイル全開だった。敗れたら巡ってこなかった大役の座だった。「4点差をひっくり返すなんて、なかなかない。感じるモノがあった」。12日のオリックスとのファーストステージ第2戦以来、中7日と休養も気力も十分に臨む。「変わらずにいつも通りに投げたい」と自然体が、自信の表れだ。

 プロ3年目で初めて1軍に定着した今季。4月2日のプロ初登板初勝利を挙げたのが、ちょうど敵地でのソフトバンク戦だった。6回を3安打、7奪三振で1失点。対戦は1度だけだが、8勝と躍進した1年のスタートラインと重なる大舞台が整った。「この流れに乗っていきたい」と気持ちが入った。栗山英樹監督(53)も有終の1年を飾る使命を与えた。「楽しみたい」と20歳右腕に、2年ぶり日本シリーズ進出の夢を乗せた。