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由規VS中田3月オープン戦で初対決内定

全体練習後の特打で豪快な打撃を見せる中田(撮影・長島一浩)
全体練習後の特打で豪快な打撃を見せる中田(撮影・長島一浩)

 注目の18歳ルーキーの初対決が5日、電撃内定した。日本ハム中田翔内野手(大阪桐蔭)とヤクルト佐藤由規投手(仙台育英)が3月5、6日の札幌ドームのオープン戦2試合のいずれかで対戦することで両球団が合意した。この日、日本ハムの名護キャンプを視察した前GMのヤクルト高田繁監督(62)が登板を申し入れ、日本ハム側も受けて立つ意向を示した。ファンサービスも兼ねた注目バトルの演出に、中田と由規も意欲満々だった。

 高校通算87発の怪物スラッガーVS最速157キロの快速右腕。沖縄でキャンプに励む中田と由規が、約2500キロも離れた北の大地で初対決することになった。この日、キャンプ休日だった高田監督が、日本ハムを視察。前GMからのオープン戦での由規登板の打診に、日本ハムも快諾。高校時代にも実現しなかった初対決が内定した。

 高田監督が双方のファンサービスなどの意味も込め、山田GMら日本ハム幹部へ、3月5、6日の札幌ドームでのオープン戦に由規を登板させるプランを提案。27日に名護で予定されている練習試合では、翌28日に由規が卒業式を控えており対戦が実現しないためのアイデアだった。山田GMも「こちらもお願いします。ファンも楽しみでしょうから、良いこと」と歓迎した。新旧GM同士の“グラウンド会談”で、あっという間に話がまとまった。

 高田監督は「札幌ドーム(のオープン戦)では、故障とかアクシデントがなければ間違いなく由規を持っていく」と言った。報道陣から伝え聞いた梨田監督が「2、3日先のことだったら考えるけれど、まだ何にも話を聞いていないので…」と困惑するほどのスピード交渉だった。

 親心あふれる提案に、当人たちもすでに、やる気十分だった。怪物が強烈な宣戦布告をした。

 中田「直球勝負? 当たり前ですよ。フルスイングです。ちゃんとストライクゾーンに投げろ、と。クソボールなのに振って、フルスイングしたら『何、振っとんねん!』って、オレが恥をかく」。

 もちろん由規も、1歩も引かない。1日のキャンプ初日の夜に柵越え13発のテレビニュースを見てメールを送ったが、いまだ返信してこない「遺恨」があるだけに、軽く挑発した。

 由規「初日の夜に『お前、エグイな』とメールを送ったけれど、返ってこなかった。直球勝負? それはどうかな。(過去の対面で)まっすぐ(で勝負)って言われたけれど、どうなるか分かりませんよ」。

 早くも舌戦で、火花散らした。【高山通史】

[2008年2月6日9時18分 紙面から]

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