キックボクシング界の天才児・那須川天心(19)が衝撃の67秒KO勝ちを収めた。フランチェスコ・ギリオッティを左ストレート、左ハイキックのコンビネーションで沈め、総合格闘技3連勝。UFC帰りでデビュー戦勝利の堀口恭司(26)とともに、フライ級の中心選手にのし上がった。

 那須川は開始20秒で相手の動きを見切った。試合をコントロールして1分過ぎ。左ストレートでぐらつかせ、続けざまに左ハイキックを側頭部へ。とどめは左ストレートで、わずか67秒のKO劇だった。昨年12月29日、31日に続き、総合格闘技3試合はいずれもKOか一本勝ち。キックの天才は、総合格闘技でも天才ぶりを発揮した。

 「次に試合が決まっている(5月20日)ので、早く倒そうと思っていた。打った打撃が全部当たって、相手をコントロールできた」と冷静に分析した。RIZIN参戦3試合目ながら、人気はエース級に急上昇。この日も会場をもっとも沸かせた。

 キックと総合の二足のわらじを履くが、今はキックに重心を置く。「RIZINでキックの試合を組んでくれれば、もっと面白い試合を見せられる」と、19歳は堂々と主催者に逆オファーを出した。