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紙面企画

事件記者清水優 ブラジル体当たり

事件記者清水優 ブラジル体当たり

◆清水優(しみず・ゆたか)1975年(昭50)生まれ。38歳。東京外大ポルトガル語学科卒。98年入社。静岡支局、文化社会部、朝日新 聞社会部警視庁担当を経て、文化社会部に帰任。事件、事故など中心に行き当たりばったりながら体当たりで取材。体重95キロ。

偽物W杯ストリート ズラリ関連グッズ


 【サンパウロ=11日(日本時間12日)】サッカーW杯開幕を迎えるサンパウロ中心部の「3月25日通り」は、黄色と青のブラジル代表カラー一色になっている。多くの露天商が、ブラジル代表のユニホームやW杯関連グッズを大量に売っている。品ぞろえは豊富だが、これらはFIFA非公認のコピー商品だ。

日本の偽ユニホームも発見。商品はパラグアイから仕入れたブローカーが持ってくる

 急な坂道の両側にバハッカと呼ばれる露天商の屋台が立ち並ぶ。「代表ユニホームなら、いろいろあるよ。レプリカだけど40レアル(約1920円)でどう」と売り子の少年が声をかけてきた。ナイキの本物を精巧に偽造した、通気性のいい素材を使ったもので、ブラジルサッカー協会(CBF)のロゴや、背番号はネイマールの10番。最も売れているのが、代表ユニホーム。大人用はもちろん、子供用、ベビー服まで、多種多様な商品が並ぶ。当然、全部、偽物だ。

繁華街を歩く親子連れ。やっぱり、黄色いブラジル代表ユニホームを着ている

 少年は「そこの露店のより、作りが良いよ」と売り。指さした商品は20レアル(約960円)でかなり安い。よく見ると黄色いTシャツに緑の縁取りやCBFのエンブレムをプリントしただけ。しかし今度は露天商の女性が「うちにはもっといいレプリカがありますよ」と反撃。取り出したのは、エンブレムも縫いつけてある。50レアル(約2400円)。刺しゅう部分まで細かく再現され、ナイキのタグまでついている。本物は正規の販売店で239・99レアル(約1万1520円)だから、値段は約5分の1。露店の女性によると、観光客がおみやげに買ったり、ブラジル人も草サッカー用に買うという。

ブラジルの100円ショップも黄色一色。テニスの審判のような人は万引き監視人

 袋には「MADE IN BRAZIL」と英語で書いてあるが、いったいどこで作られたものなのか。少年は「この辺のユニホームのレプリカは、すべて、パラグアイから来ている。どこからか仕入れたブローカーが店まで売りに来る」と説明。ブラジルでは、隣接するパラグアイから電化製品やブランド品の海賊版が密輸され、正規品の売り上げに影響するなど、社会問題になっている。

















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