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紙面企画

サッカーに王道あり

サッカーに王道あり

◆岩本義弘(いわもと・よしひろ)1972年(昭47)7月24日生まれ。東京都出身。サッカー専門出版社のフロムワン代表取締役社長兼サッ カーキング編集長。イタリアのセリエA、ブラジルリーグなど、海外サッカー中継の解説者としても活躍中。

想像より安全だったブラジル


 ブラジルW杯決勝の翌日、コパカバーナのビーチ沿いを歩いた。前日にはアルゼンチン・サポーターが夜を徹して歌い、踊っていたのと同じ場所とは思えないほど平穏を取り戻していたビーチの様子は、まさに祭りの後そのものだった。熱狂に包まれたファンフェスタの大型ビジョンはさっそく取り外され、W杯のロゴ入りのシートも日中にはすべて撤去されていた。スタジアムの建設含め、W杯の準備はあれだけ予定通りにいかなかったのにもかかわらず、である。

 約1カ月のW杯取材で感じたのは、事前の情報よりは「はるかに安全で楽しい大会だった」ということだ。もちろん、盗難被害に遭った人も多いし、中には強盗に遭った人もいる。デモに遭遇した人もいる。W杯に間に合わせるために突貫工事で建設した陸橋が崩落して死者が出るという悲劇もあった。しかし、その一方でW杯観戦のためにブラジルを訪れたほとんどの人が、サッカー王国で行われたW杯を満喫していたのも間違いのない事実だ。「安全で楽しい大会だった」ということは、ニュース性に乏しいこともあり、ともすればなかなか日本の皆さんには伝わりづらいものだろうから、ここであらためてお伝えしておく。

 リオの街は、2年後の五輪に向けてすでに動きだしている。おそらく、今回のW杯は五輪開催に向けた最高のシミュレーションとなったことだろう。2年後のリオ五輪が素晴らしい大会になることを期待したい。(サッカーキング編集長)

















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