稲田朋美防衛相が、学校法人「森友学園」に関する訴訟の訴訟代理人になっている裁判所への提出資料が、13日の参院予算委員会で示された。

 民進党の小川敏夫議員が「直前に入手した」として示した。稲田氏は弁護士資格を持ち、同様に弁護士の夫と共同で、法律事務所を開いていたこともある。

 小川氏が示した資料は、2005年(平17)10月11日付。「森友学園訴訟代理人 稲田朋美」と書かれている。

 稲田氏は「確認していないので確認したい」とした上で、「弁護士は人的な信頼関係で事件を受任する」としながらも、学園の籠池泰典理事長との関係を否定。「私は籠池氏の相談を受けたことも、裁判を行ったこともない」と訴えた。

 一方、小川氏はこの日、籠池氏が公開した動画の中で、稲田氏と稲田氏の夫に顧問になってもらい、相談したという趣旨の主張をしていると指摘した。

 稲田氏は、籠池氏と関連づけられることに極端な不快感を示し、語気を強めて反論。「籠池氏に面識こそあるが、この10年全く会っていないし、森友の問題もテレビで初めて知った」と主張。「(夫と)共同で事務所をしているので、委任状が連名になっていることはあるかもしれないが、弁護士の仕事はそれぞれ属人的なもの」「籠池氏や森友の事件を受任したことも、裁判も、法律相談も受けたことはない」とも述べた。 「顧問になってもらった」とする籠池氏の主張については、「まったくの虚偽だ」と強弁した。

 夫が、森友関連の訴訟を担当したことがあるかどうかについては「私が国会議員になる前も、なった後も、夫は一私人で、別人格の弁護士。守秘義務もある。夫の弁護士業務の中身をお答えすることはできない」と、突っぱねた。