<欧州CL:インテル1-0CSKAモスクワ>◇3月31日◇決勝トーナメント準々決勝第1戦◇イタリア・ミラノ

 左足の痛みを押して出場したCSKAモスクワ(ロシア)の本田圭佑(23)は「問題があれば出ていない。試合に出れば痛みは消える。負けたことの方が痛い」と苦笑した。少年時代にあこがれたという伝統ある競技場で約6万9000人の熱い視線を浴びたが、強い印象は残せなかった。

 前半22分、右サイドで敵陣深くまで上がり、後方からのパスを素早く中へ折り返して味方のシュートを引き出した。だが全体的には積極性に欠け「自分の仕事ができなかった。相手の脅威になれなかった」と反省した。

 決勝トーナメント1回戦で活躍した本田へのマークは厳しかった。MFスタンコビッチは「かなり警戒して押さえ込み、本領を発揮させなかった」。DFマテラッツィに空中戦でひじ打ちされて倒れるなど、イタリアのチーム特有のずる賢さと激しさにも苦しんだ。

 日本人が過去に誰も経験したことがなかったCL準々決勝の舞台で「力の差は確実にあった」と痛感したが、音を上げる男ではない。「差があるにしろ、もっと自分たちのサッカーができる。それをモスクワで見せたい」と誓った。

 [2010年4月1日9時53分]ソーシャルブックマーク