日本ツアー2年目のキム・ハヌル(27=韓国)が待望の今季初優勝を飾った。

 ヨコハマタイヤPRGRレディース、Tポイント・レディースに続き、ツアー史上初めて「3週連続して第1、第2ラウンドで首位に立った選手」として迎えた最終日。「先週までは緊張感を隠そうとしていたけど、それを止めました。緊張を受け入れて『絶対に勝つ』と思ってプレーしました」。

 この日は2位に1打差をつけスタート。2、3番で連続バーディーを奪い、波に乗った。同組の申ジエに2打差で迎えた16番で12メートルのロングパットをねじ込み、力強くガッツポーズ。「あそこは3パットもありえた。何とか2パットでと思ったら、打った瞬間にいい感触があった」。3メートル手前でカップインを確信し、優勝を引き寄せた。

 韓国で「スマイル・キャンディ」と呼ばれる同学年のイ・ボミに対し、「スマイル・クイーン」と呼ばれる人気者はミニスカートがトレードマークだ。しかし、朝夕冷え込んだ今大会はパンツルックで通し、最終日は勝負カラーのブルーを着用。優勝を決めると、韓国語で「ハヌル」という「空」に向かって、両手を広げて、会心の笑顔を浮かべた。

 今季の目標は賞金ランク10位内。しかし、今回の優勝で同2位へ。日本ツアー参戦2年目で、女王レースの有力候補に名乗りを上げた。