男子ゴルフの最新世界ランク(WR)が23日(日本時間24日)に発表され、松山英樹(24=LEXUS)が自己最高の10位に上がった。日本人のトップ10は中嶋常幸(最高は87年4位)尾崎将司(同97年5位)青木功(同87年8位)に続く4人目。最高8位を記録した98年尾崎将以来、18年ぶりだった。

 過去2年のポイントで決まるWR。かつては海外トッププレーヤーが招待選手で参戦し、日本でも高いポイントを稼げる試合が少なくなかった。松山はハイレベルな米ツアーで安定した成績を残し、トップ10入りしたことに価値がある。同時に大舞台での強さも証明している。獲得ポイントが最大のメジャーに加え、米ツアーはプレーヤーズ選手権、日本ツアーは日本オープンと各ツアーにポイント配分の大きい旗艦大会が存在する。昨季はメジャー2戦で上位を争い、プレーヤーズ選手権7位。2週前の日本オープンを制した。

 米ツアー今季初戦だった直近のCIMBクラシックでは2位に入り「もっとレベルアップしていけたら」と貪欲に話していた。日本ゴルフツアー機構の青木会長からも「時代が違うけど、自分や尾崎、中嶋が上にいる。超えるように頑張ってもらいたい」と期待をかけられている。上位10人でメジャー未勝利は2人だけ。日本男子初となる悲願達成の瞬間が近づいていることを、数字が示している。

 ◆世界ランク 85年に制度化。世界各ツアー、大会ごとにポイント(P)を設定したもの。初代NO・1はベルンハルト・ランガー(ドイツ)。99年からメジャー大会などの出場資格に採用され重要度が増した。優勝者の点はメジャーが100、欧米ツアーが各24、日本ツアーが16。他に「レーティングP」があり、そのツアーの賞金ランク上位者や世界ランク上位者(200位以内)の出場人数が多ければその分、Pが加算される。Pの有効期間は2年。獲得Pを出場試合数で割って平均を出し、1週ごとのランクが決まる。直近13週の成績が最重要視される。日本人の過去最高位は87年中嶋常幸の4位。