男子ゴルフの松山英樹(26=LEXUS)が6年連続6度目となる全英オープン(19日開幕、カーヌスティ・リンクス)に向け、率直な心境を明かした。

 17日はコースへ出ずに練習場で調整し「(ショットの状態が)悪くなったので、一生懸命、直しているところです」。前週スコットランド・オープンは「自分の中で仕上がっている」という実感とは裏腹に予選落ちを喫した。「ショットの部分で、自分ではもっとやれると思っていた。悪くはなかったんですけど(試合での結果にはつながらず)何かをしなきゃいけないと思っていたら、すごく悪くなってしまった」と話す。

 2日間で終えた前週の試合時、練習場の状態には確かな手応えがあった。それを踏まえた上で今季3試合目となるメジャーに向けた不安と期待を「50対50」と表現。開幕を2日後に控えた時点での割合について「不安の方が90%くらいじゃないですか」と言った。求めるレベルの高さとシビアな自己評価ゆえ開幕前に不調を嘆くこと自体は珍しくない。危機感を胸に持ち前の修正能力を発揮して、幾度となく本番で結果を出してきた。

 「今まで、そう言ってきて良かった時もいっぱいありましたけど、今はそうじゃないなって感じですね」と首を振り「(希望を見いだすなら)明日、明後日、自分の中で何かが起きることじゃないですかね。覚醒すれば、いい方向にいくんじゃないですか」と祈るような口調でおどけたが、練習場での反復作業に活路を求める愚直な姿は変わらない。前日も18ホールの練習ラウンド後、2時間ほど打ち込んでいる。「練習はしたくないですよ。調子が良ければ、1球も打たずに帰るんですけどね。調子が悪いんで、何百球も打つだけです」と苦笑した。

 入念な準備をうかがわせる瞬間もある。多くの選手が戸惑いを口にする地面の硬さについても「それを言ったら(13年全英開催コースの)ミュアフィールドの方が硬かった。もう2週間もいるんで、慣れましたよ」と涼しい顔で言った。メジャーでは初めてタイガー・ウッズ(米国)と同組で回る予選ラウンドまで、必死の調整を続ける。