笹生優花(20=ICTSI)の米ツアー2勝目はならなかった。首位と4打差の4位から出て6バーディー、1ボギーの67。通算12アンダーの276と、優勝したリディア・コ(ニュージーランド)に2打及ばず3位に終わった。それでも開幕戦から2週連続トップ10以内と安定した強さを見せた。米ツアーデビュー戦の古江彩佳は3アンダーで18位。畑岡奈紗は2アンダーで20位だった。

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優勝はならなかったが、笹生のすごさが際だった最終日のラウンドだった。首位と4打差で出て、2番パー4では10メートル以上のロングパットを決めバーディー。6番パー3で6メートルのスライスラインを決め2つ目のバーディーを奪うと、8番、9番の連続バーディーで首位と1打差まで迫った。

逆転優勝も見えてきた勝負のサンデーバックナイン。10番から一転重苦しい展開が続いた。チャンスを生かせず、ピンチをしのぎ16番まで7連続パー。首位との差も1差から3差と開いていった。それでも、終盤の17番、18番で連続バーディー。優勝を争った選手の中ではベストスコアの67をマークして優勝のコと2打差の3位で終えた。

昨年の全米女子オープンに続く2勝目は逃したが「本当に良かったと思います」と手応えを口にした。開幕戦のヒルトングランドバケーションズ・チャンピオンズから2試合、8ラウンド連続10位以内の順位をキープ。この日平均280ヤードを記録したドライバーの飛距離と強気で正確なパットでバーディーを量産。ショットのわずかな乱れが勝敗を分けた形だ。

笹生は終了後のインタビューに「前半、長いバーディーパットもいくつか入ってくれたので、パターが本当に良かったと思います。(4日間は)ショット的にはいいところも、あまり良くないところあったけど、まあいいスコアで上がれてきているので。もう少し練習して、来週もいいゴルフができるよう頑張ります」と笑顔で話した。

昨年6月の全米女子オープン優勝から米ツアーで予選落ちは1度もない。今季開幕2戦を含め、トップ10以内の成績は8回を数える。米ツアー参戦のトッププロをしのぐパワーで進化を続ける20歳は、開幕2戦で大きな可能性を感じさせた。