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元親方ら逮捕、斉藤さん両親の執念実る

 鈍かった愛知県警を動かしたのは亡くなった時太山・斉藤俊さん(当時17)の両親だった。「俊の死の真実を知りたい」という思いから怒りと悲しみの中で新潟大に解剖を依頼。その結果、同県警も動かざるを得なくなった。7日、元時津風親方の山本順一容疑者(57=元小結双津竜)らの逮捕に父正人さん(51)は「我慢したかいがあった」と静かに語った。

 息子の死から7カ月余り。捜査の行方をじっと見守っていたに斉藤さんの父正人さんは、山本容疑者や兄弟子らの逮捕に「我慢したかいがあった。こういう思いは、わたしたちだけでたくさん」と静かに語った。

 昨年6月26日、日付が変わろうとするころ、ストレッチャーに乗せられた斉藤さんの遺体が新潟市内の自宅に着いた。体中にはやけどのあとや赤黒いあざがあり、肋骨(ろっこつ)は折れていた。「傷があまりにもひどく、目をそらしてしまった」(正人さん)。パニック状態に陥り、震えてしばらく声が出なかった。葬式が終わるまでの記憶が飛び、よく覚えていない。

 「親のエゴで『頑張ってみたら』と言ってしまった」「『逃げれ』って言えば、こんなことにならなかったんだろうけど」。正人さんは何度も自分を責めた。納得がいかない。「これはどういうことなのか」「どうしてこんなことになるのか」。怒りと悲しみの中、両親らは「真実を知りたい」という思いから新潟大に解剖を依頼した。

 鑑定の結果は、死因は暴行をうかがわせる「多発外傷性ショック」。初動捜査が不十分なまま、事件性なしと判断した県警も捜査に動かざるを得なくなった。

 無念は決して癒やされることはないが、「真実を知りたい」という思いはつながった。電話で山本容疑者らの逮捕を報告した県警の舘喜代孝捜査1課長に正人さんは話した。「ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします」。

[2008年2月8日9時16分 紙面から]

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