阪神からドラフト7位で指名された京都国際・中川勇斗捕手(17)が22日、京都市内の同校で畑山統括スカウト、担当の渡辺スカウトらの指名あいさつを受けた。

今夏の甲子園大会では捕手として主に2人の2年生投手をリードして4強に導いた。阪神からもリーダーシップを評価され、中川は「そこ(リーダーシップ)はプロの世界でも大事なところだなと思っている。プレーで引っ張る選手になって、周りもしっかり見て視野が広い選手になりたい」と将来的には扇の要のみならず、チームの要にもなる意気込みを語った。

二塁送球1秒8の強肩に加え、50メートル走は6秒1の快足を誇る。さらに夏の甲子園で2本塁打を放つなど高校通算18本のパンチ力も魅力だ。「走攻守でバランスが取れた選手だと思うので、3つ欠かさずプレーして、将来的には侍ジャパンに選ばれるように頑張りたい」と目標は大きい。しかししっかりと自分を客観視もできている。「今のままでは到底プロの世界では通用しないと思っている。技術的な部分もそうですけど、体の大きさ(172センチ)がマイナスになる」と自己分析。「今はスクワットや体幹トレーニングで下半身を重点的にやっている」。プロで戦える体を着々とつくっている。

「早く1軍に上がって日本一に貢献できる選手になりたいと思います」。3拍子そろった捕手として、中川が再び甲子園で躍動する。【前山慎治】

◆中川勇斗(なかがわ・ゆうと)2004年(平16)1月27日、愛知県生まれ。味岡小1年時に味岡キングスで野球を始める。味岡中では愛知尾州ボーイズでプレー。京都国際では1年秋からベンチ入り。2年秋から正捕手。3年春と夏に甲子園出場。3年夏は甲子園で2本塁打。高校通算18本。50メートル走6秒1。二塁送球1秒8。好きな言葉は「ピンチは見せ場」。172センチ、72キロ。右投げ右打ち。

▽阪神渡辺亮スカウト 走攻守まとまっていて、特に捕手としてキャッチングとスローイングが安定している。今は捕手でも守備だけじゃなくて打撃とか走塁の方も求められてくるので、平均以上は今でもできるので全部に期待してもらっていいです。