WBCの日本の逆転サヨナラ劇は、センバツの試合中の甲子園にも届いた。

2回裏、龍谷大平安(京都)の攻撃が始まった直後、内野スタンドからざわめきが広がり、徐々に全体へ波及した。

9回裏に村上がサヨナラ二塁打を放ち、劇的な勝利を挙げた瞬間だった。携帯やタブレットで中継を見ていたファンが、ガッツポーズをして立ち上がるなど喜びを表現。高校野球ファンがつめかけたスタンドからも、自然と拍手が起きた。

場内の盛り上がりは、甲子園のベンチにも届いていた。龍谷大平安の原田英彦監督(62)も即座に反応し、一塁側ベンチ前からスタンドを見上げた。劇的な逆転勝利の試合後、原田監督は「あれだけわいたら、何があったんやと…。清原氏が来たのかなと。ほんと、わからなかった。(うちの)バントのときです。そこでなんでこんなにわくのかなと」と当惑。次の試合が、清原和博氏の次男が出場する仙台育英(宮城)-慶応(神奈川)だっただけに、父の来場を予想して場内を見渡したという。ただ選手たちについては「(影響は)一切なかったです。集中してました」と語った。