夏のリベンジを果たした。花巻東(岩手)が今夏甲子園の準々決勝で敗れた横浜(神奈川)を相手に、タイブレークにもつれ込む熱戦の末、5-3で勝利した。岩手県勢が国民スポーツ大会(旧国民体育大会)の決勝に進出するのは、盛岡商が優勝を飾った52年以来、74年ぶり。決勝は6日、天理(奈良)との対戦で「岩手から日本一」を目指す。

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日米のスカウトが熱視線を送る怪物右腕を攻略し、花巻東が夏の雪辱を果たした。国スポ規定の7回を終えて2-2。延長タイブレークの8回は無死一、二塁から始まり、進塁打で1死二、三塁にチャンスを拡大したところで、横浜は最速157キロのエース織田翔希投手(3年)を投入してきた。次打者は遊ゴロで2死一、三塁と一歩後退も、3番赤間史弥外野手(3年)がスライダーを捉え、左中間へ勝ち越し二塁打を運んだ。「ここで1本打てて、うれしかった」と、二塁上で力強く拳を握った。続く主将の4番古城大翔内野手(3年)もスライダーを捉え、ダメ押しの2人が生還。3点を勝ち越したその裏は、5回からマウンドに上がったエース萬谷堅心投手(3年)が1失点でしのぎ、歓喜の瞬間が訪れた。

今夏は5季連続で甲子園に出場。頂点に立つ青写真を描き、3勝を挙げたが、準々決勝で横浜・織田の前に完封負け。4打数無安打だった赤間は「レベルの高さを感じていたので、そこに勝つことを基準として練習に励んできました」と、雪辱の炎を燃やし続けていた。

巡ってきた再戦で、織田を攻略して勝利をつかんだことは、大きな自信なる。古城は「横浜高校さんに勝てる日が来るなんて。全力を尽くした結果です」と胸を張った。成長を示してくれた3年生らの執念に、佐々木洋監督(51)も「やっぱり頼もしくて、下級生は支えられて野球をやっていたんだなと改めて分かったと思うので、いい勉強になったと思います」。6季連続の聖地に向け、12日に開幕する東北大会(宮城)に臨む新チームにとっても、大きな刺激になった。

春夏の甲子園、神宮大会、幾多の全国を経験してきた世代が、まだ成し遂げていない究極のテーマ「岩手から日本一」へ王手をかけた。古城は「今後の花巻東のためにも、素晴らしいタイトルをとって新しい歴史を刻めるように全力で頑張りたい」。最後の最後まで、全力で走り抜ける。【高橋香奈】

▽花巻東・佐々木監督(74年ぶりの県勢決勝に向けて)「東北開催なのでうれしいですね。(天理は)強敵なのでチャレンジャー精神で臨みたいと思います」

▽古城主将(延長8回に織田から2点適時打)「織田くんが出てきたときは、3球で終わると思っていた。今後のキャリアにも生きるものだと思いますし、野球人生においていい経験になりました」

【国スポ】花巻東が横浜・織田を打ち崩し決勝進出 第1試合は天理が健大高崎破り決勝進出/詳細>>