福島

＜福島のランキング＞

　４季連続甲子園を目指す聖光学院が４５ポイント（Ｐ）で２位以下に大きな差をつけた。ただ２位の日大東北との夏の勝利数はわずか３勝差で、２強と言っていい。３位に古豪・磐城が入った。小さな大投手・田村投手で夏の甲子園準優勝は１９７１年。過去５年は８勝ながら秋準優勝、春４強。古豪復活なるか。４位タイの湯本もいわき市内の学校。６位の郡山商は春の優勝校。１５Ｐで９位の福島商、１２位の学法石川も古豪復活を目指す。

※ポイントの出し方＝過去５年間の夏の地方大会勝利数に、昨秋、今春の県大会の成績をポイント化して加える。秋春ともに優勝（１０）準優勝（８）４強（５）８強（２）１６強（１）で換算。なおセンバツ出場校には春の成績に関わらず一律１０ポイントを加えた。

＜小関順二の注目選手＞

　磐城の３番、上遠野（かとうの）洋平遊撃手は軽快なフィールディングとともに、シュアなバッティングでも目を引く存在だ。最もいいのは遅い始動。大げさでなく、メジャーリーガーと同じような遅い始動をものにし、「投手のタイミングに合わす」という呪縛から逃れられているのが最大の長所。聖光学院には高校球界を代表する強打者・黒羽剛広外野手がいる。昨年夏の甲子園では１回戦の岩国戦が５打数４安打、２回戦の青森山田戦が３打数１安打、３回戦の広陵戦が３打数１安打という安定ぶり。青森山田戦では一塁ゴロのときの一塁到達が４・２１秒、また今センバツの沖縄尚学戦では二塁ゴロのときの一塁到達が４・０８秒を記録し、バランスのいいプレースタイルをスカウトに見せつけてきた。２人以外では聖光学院の２年生右腕・横山貴明、会津農林の左腕・加藤愛一郎の将来性に期待する声が多い。さらに湯本の左腕、高島康平は既に１４０キロを記録し、スカウトを球場に動員させている。（スポーツライター）