南北海道大会 優勝記事
北照が19年ぶり優勝/南北海道大会
- 19年ぶりの優勝を果たし歓喜して抱き合う北照ナイン
- Vへの足跡
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北照Vへの足跡 小樽地区2回戦 7-3 小樽潮陵 地区代表決定戦 1-0 倶知安 1回戦 12-0 室蘭大谷 準々決勝 7-0 函館工 準決勝 7-0 札幌日大 決勝 4-3 函館大有斗
<高校野球南北海道大会:北照4-3函館大有斗>◇7月26日◇決勝
決めた! 夏19年ぶり! 春夏連続甲子園だ。センバツ甲子園8強の北照が、函館大有斗を4-3で下し、北海道勢史上9校目の春夏連続甲子園出場を決めた。エースで4番又野知弥投手(3年)が、今夏4本目のアーチとなる先制弾&完投勝利でチームをけん引。主将の西田明央捕手(3年)との最強バッテリーを中心に130校の頂点に立った。91年夏以来、19年ぶり2度目の夢舞台では、夏甲子園初勝利、さらにセンバツ越えを目指す。
満身創痍(そうい)の主役たちが、互いにちゅうちょした。勝利の瞬間、両手を天に突き上げた北照のエース又野。駆け寄る捕手西田。思いっ切り抱き合いたかったが、互いに右足が動かず、ゆっくり抱きしめ合った。「僕もつっていた」と苦笑いの西田。それでも、仲間たちとの涙の抱擁は心地よかった。
号砲は又野だった。2回だ。函館大有斗・堤口の内角直球を狙いすました。左翼芝生席に飛び込む今夏4発目。敗退した昨夏に続く2年連続での決勝の本塁打。先制アーチに「春(敗戦した全道準々決勝)に内角に詰まったので、腕をたたんで打とう」。思い通り、西田に並ぶ高校通算34発目で自らを援護した。
投げても意地と気力だった。筋肉疲労は隠せなかった。中盤から、けいれん防止で食塩をなめマウンドに上がった。それでも8回途中に右足太ももの表と裏側がつった。前後して右手人さし指もつった。「僕が崩れたらチームが崩れてしまう」。投球ごとに「うぉりゃ」と気合を声に出した。3失点の3試合連続完投だった。
好リードの西田も持ち味を発揮。遠投100メートル以上の強肩で、二塁への盗塁を2度刺した。スローイングのスピードも知れ渡り、仕掛けてくる相手も少ないが、今夏は3度すべて刺した。今大会2本塁打があり又野と合わせチーム6本塁打は、98年駒大岩見沢に並ぶ大会タイ記録。攻守で引っ張った。 春甲子園で全国8強。以降はチームの立て直しに必死だった。「燃え尽きたというより少し勘違いしてしまった」(西田)。小技が売りの選手が振り回し、待球できず初球で凡フライを打ち上げた。歯車が狂い、春季大会は全道準々決勝で函館大有斗に敗退。「勘違いするな」。西田主将が何度も涙ながらに訴えた。
夏甲子園は19年ぶり。その間、昨年も含め決勝で4度涙を流した。本命視されては惜敗続き。06年甲子園準Vの駒大苫小牧に被安打1で敗れたこともあった。河上敬也監督(51)は「過去の生徒が流した涙を生かすことができた」と目を潤ませ喜びをかみしめた。
失敗を糧に、調整も勝負に出た。「地区前は抑え気味の練習で、かけだった」。意図的に選手の調子をずらした。地区予選後は、重たい竹バットだけで練習を続け、金属バットの解禁は南大会3日前。失敗を重ねた経験から生まれた考えで、地区0発から6本塁打と大当たり。ピークを合わせ、実った。
チーム4試合連続無失策で挑む、夏の夢舞台だ。「忘れてきたものがありますので」と河上監督。又野が「ベストピッチングをしたい」と話せば、西田は「思い出に残る大会にしたい」と思いをはせた。この日も、移動のバス車中ではゆずの「栄光の架橋」などを歌い、踊り、気分を高めた。夏の甲子園初勝利、そして頂点へ。北照が夏の栄光に向かう。【村上秀明】
[2010年7月27日 紙面から]
◆北照 1901年(明治34)小樽商業学校として創立の私立校。48年に現校名。普通科3コースがあり生徒数は162人(女子28人)。野球部は1908年創部で、部員60人。過去の甲子園出場は春3度、夏1度で今春のセンバツ8強が最高。主なOBは西武米野、広島上村、日本ハム植村。所在地は北海道小樽市最上2の5。原岡賢吉校長。
南北海道大会
優勝 | 参加校 | 組み合わせ表 | 春季大会優勝校 | 昨夏代表校 |
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北照 (19年ぶり2回目) |
121校 | 南北海道大会組み合わせ[PDF] 南北海道大会(地区)組み合わせ[PDF] |
北照 | 札幌一 |
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