ブルージェイズ山口俊投手(33)がメジャー初勝利を挙げ、先発ローテーション入りへ大きく前進した。26日(日本時間27日)のレッドソックス戦に2-0の3回から2番手で登板。メジャー8試合目で最多の59球を投げ、4イニングを2安打1失点2三振に抑えた。メジャーでの勝利は日本人38人目。新型コロナウイルスの拡大で厳しい環境が続いた中、ようやく節目の白星をつかんだ。

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日本式とメジャー式の配球をミックスさせ、レ軍打線のタイミングを外した。山口は「日本でやってきて成績が出た配球、低めを中心として投げていくところを(捕手と)話し合ってやった結果、なんとか最低限の結果が出たのかな」と振り返った。3回、いきなり無死一、二塁のピンチを迎えた。左打者バードゥーゴに対し、初球で外角高めの直球を空振りさせ、2球目は低めにスプリットを落とし、二ゴロ併殺。近年メジャーで有効に使われている高めの投球を見せた一方で、日本時代から意識してきた低めへの配球を心掛け、好投につなげた。

モントーヨ監督は今後、山口を先発として起用する選択肢があることを示唆しており「我々が求めていることをやってくれた。60球ほど投げて、素晴らしかった」と高評価。先発陣の駒不足を抱えるチームにとっても明るい材料となった。