【アトランタ(米ジョージア州)12日(日本時間13日)=佐藤直子通信員】中日からFA宣言した川上憲伸投手(33)がブレーブスと3年契約を結んだ。年俸は3年2400万ドル(約21億6000万円)とみられる。13日(日本時間14日)に入団会見が行われる予定。周囲の期待も大きく、早くも地元テレビ局がニックネームの募集を始め、候補には「Kawakami

 the

 Tsunami」などが挙がっている。

 メジャーリーガー川上が誕生した。12日に受けた身体検査に問題はなく、この日にブレーブスと正式契約を結んだ。金額は3年2400万ドルとみられる。今季の推定年俸3億4000万円の2倍以上で、オリオールズに入団する上原の2年1000万ドル(約9億円)を大幅に上回った。ローテーションの一角を託す球団の期待の表れだ。

 ブ軍は91年から14季連続で地区優勝を果たし、95年にワールドシリーズを制するなど「投手王国」を築いたが、近年は凋落の一途をたどるばかり。看板投手だったスモルツがレッドソックスに移籍し、先発ローテの再建が今オフの最重要課題とされていた。

 現時点で先発1番手は昨季新人で13勝を挙げた右腕ジャージェンズ、2番手はオフにトレードで獲得した昨季12勝の右腕バスケス(前Wソックス)。3番手は通算8勝のキャンピーヨで不安視されていた。それだけに、ノーヒットノーランを達成し、沢村賞にも輝いた実績を持つ川上の加入は大きい。WBC米代表に選出された正捕手マキャンも、まだ見ぬパートナーを「カワカミの加入で先発ローテの質が上がる」と高評価している。FA宣言した昨季14勝で、02年にはノーヒットノーランも達成したデレク・ロー(前ドジャース)の獲得にも成功すれば、強力な先発陣ができあがる。

 米3大ネットワークのNBCの地元テレビ局では、12日に川上の中日時代の映像を流しながら「カーブとカットボールが魅力」と紹介した。さらに、レッドソックス松坂大輔の「Dice-K」に匹敵するニックネームの募集も開始した。「Kawakami

 the

 Tsunami」「The

 New

 Guy」「Kawakamakazi」「Kawabunga

 Kawakami」「Kawa

 Kama

 Chameleon」の5つの候補を用意し、視聴者に投票を呼びかけた。地元アトランタは早くもKAWAKAMI歓迎ムードであふれている。