オリックスのドラフト10位杉本裕太郎外野手(24=JR西日本)が、キャンプ前に最高の刺激を受けた。30日、神戸市内の合宿所「青濤館」で米大リーグ・マーリンズのイチロー外野手(42)の単独指名を受け、夢の合同自主トレを行った。

 「すごくないですか!? 今、日本で一番幸せな自信がある。まさかこんな経験ができるとは思わなかった」と大興奮だ。オリックス新人は13日にイチローにあいさつ済み。23日にも、ほっともっと神戸での自主トレ時間が重なり同じ空間で練習した。今回の杉本は、球団関係者を通じてイチローから練習パートナーに指名された。「同じ外野手の新人で、けがしてないのは自分だけなので誘っていただいた」。フリー打撃は偶然練習していた糸井と3人で回した。その合間に杉本は、イチローに積極的に質問。「こんな練習だったら、8割方バットの芯を食わないとダメ」など貴重なアドバイスを受けた。

 練習の最後には徳島出身であることを告げ、本場の阿波おどりをイチローに披露。「爆笑されてました。喜んでもらえて良かった。公式戦でホームランを打ったら、踊りたいですね」と、恩返しの阿波おどりを誓った。【大池和幸】

 ◆杉本裕太郎(すぎもと・ゆうたろう)1991年(平3)4月5日生まれ。徳島県阿南市生まれ。小1で野球を始め、軟式野球部の中3ではエースで3番を任され四国大会3位。徳島商-青学大-JR西日本。遠投115メートル、50メートル6秒1。座右の銘はラオウの有名なせりふ「我が生涯に一片の悔いなし」。190センチ、88キロ。右投げ右打ち。