阪神近本光司外野手(31)が感じたこと、思うことを披露する独自コラム「研鑽」。優勝記念バージョンでお届けします。
◇ ◇ ◇
優勝できて良かったです。連覇を実感するのは、これからじゃないでしょうか。4月に死球で左手首を骨折して2カ月半、試合から離れました。振り返れば短かったかな。あの時は毎日、毎日が忙しくて。インプットしたりいろいろ考えるヒマがないほどでした。リハビリしてトレーニングして充実しているんですけど、もっとできることはあったのでは…。いや、そんなになかったか。その時に感じたこと取り組んだことが、いいか悪いかではなくて今の結果に出ている。ある程度、方向性は間違っていなかったと思っています。
SGLではリハビリ期間が重なった選手も多かった。(石井)大智とか伏見さん、湯浅、畠、豊田ともいろいろな話をしました。豊田は僕よりも先に同じ手首を骨折して、3カ月たってもまだ復帰できていなかった。豊田の取り組みとか、手首が治ってから症状がどうなるのかなどの話も聞きました。2軍のトレーナーと話して自分で調べてみたりして、トレーニング方法も変わりました。僕はその時間軸にしか居ることできない。その時間を良くするために、としか考えていなかった。「いい時間」っていう表現をしてもいいと思っています。平田2軍監督は、近本の行動(がお手本)とか言ってくれますけど、僕は僕のやることをただやっているだけ。見せようと思っていない。そこまで気が回らなかったです。
実は4月にバットを変更していました。離脱中にフォームも変えましたが、別に今の形が正解とは思っていません。合ってるかどうかも分からない。また改良する可能性“しか”ないですね。もっとできることはあると思っています。フォーム以外にもいろいろなことに取り組んでいます。すぐ結果なんて出ないし、すぐ実感が変わるようなことって、そんなに重要じゃないのかなと思う。3~4カ月たってから、これってあの成果が出ているんじゃないか? と思ったものが本当は大事なものなのかなと。今日はこういう打ち方でやってみて、すぐにいい結果が出たとしても長続きしない。習慣としてはだいたい2週間とか4週間って言われるじゃないですか。でも本当に体が変わってくるのは実感としては3カ月かかった。今回気づきましたね。もっと早く出てくるものと思っていました。
復帰後も怖さはありませんでした。映像は自分からは見ていません。偶然、テレビなどで見ることはあっても、できるだけ(記憶は)自分が実際に打席で見たものだけにしたい。実際には気づいた時には当たっているので、軌道がどうとかも覚えていない。それよりも痛いという意識が強い。だから次に対戦した時もボールの軌道がどうとかというのもないんです。
ある人に言われた一言がずっと頭に残ることってあるじゃないですか。それをずっと考え過ぎたら、言葉が変わったり、悪くなっていったり。考えれば考えるほどネガティブなイメージに持っていかれる。だから当たったら当たった。あ、折れたのか。じゃあどうやってリハビリをしようかなとか、この期間に何かできることは…? せや、せやってメモに書いて。先のことはよく考えています。いつまで野球できるか分からないから、今を楽しみたい。いい1年だったなって思えるようにこれからしていきたいと思っています。



