東京スポーツ新聞社制定19年度プロレス大賞の選考が10日に都内で行われ、新日本プロレスのIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(31)が4年ぶり4度目のMVPに選ばれた。

10月のSANADAとの防衛戦もベストバウトに選ばれ、3度目の“2冠”も達成。IWGPインターコンチネンタル(IC)との2冠をかけた来年1月4、5日の東京ドーム大会に向け、弾みをつけた。

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4年ぶりのMVPにオカダは安堵(あんど)の表情だった。ベルトを守り続けた17年も、史上初のV12を達成した18年も取れず「2度と取れることはできない、もう上はないんじゃないかと思った」。今年は3月にニュージャパン杯を制し、4月に米マディソンスクエアガーデンという大舞台で王者に返り咲き。さらにメディア露出でも業界に貢献。文句なしの実績で、歴代3位タイとなる4度目の受賞を果たした。

10月14日のSANADAとのタイトル戦はベストバウトに選ばれ、2冠も達成。同賞受賞は前人未到の6年連続で、7度目は9度の天龍、8度の小橋に続く歴代3位。記録を塗り替えるのも時間の問題だ。1・4ドームでの飯伏とのIWGPヘビー級タイトル戦に勝てば、翌5日にICもかけた2冠戦が待つ。「お先に2冠達成したんで次はベルトの方を」。勢いにのり、史上初のダブル戴冠も狙う。

◆選考事情 MVP候補に挙がったのは新日本オカダ、飯伏、オスプレイ、ホワイト、全日本宮原の5人。オカダは国内外で実績を残し、メディア露出に努めるなど業界への貢献度の高さが評価された。投票は東京スポーツ新聞社、スポーツ各紙の担当、プロレス雑誌、評論家ら22人の選考委員により行われ、15人がオカダを支持。4票の宮原、3票の飯伏を圧倒した。