東洋太平洋フェザー級王者清水聡(35=大橋)が、WBOアジア・パシフィック同級王者森武蔵(21=薬師寺)との王座統一戦を制した。3-0(116-112、118-110×2)の判定勝ちで、2本のベルトを手中に収めた。プロ転向初の判定勝利となった清水は「勝つことだけに徹底しました。途中から実力発揮できたかなと。ロング(の距離で)自分のペースになった。成長できた試合でした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
序盤は森が仕掛けてきた接近戦に付き合いつつ、5回以降は効果的な右アッパーで何度も相手の顔をはね上げた。清水は「すごく(アッパーを)入れていたのに顔色が変わらず、効いているのか分からなかった。ゾンビのようだった」と森の強さを表現していたが、確実にダメージを与えていた。徐々に両者の距離が離れ、清水が左ストレートを軸とした連打をヒットさせるペースに。「自分の距離で戦えた」とうなづいた。
2カ月前から3食ともに鍋料理を中心とした自炊を続け、栄養管理を徹底。さらに所属ジムと同じビルにある低酸素専門の高地トレーニングジムに週2回ペースで通った。17日の低酸素トレでは、富士山超えの標高3500メートルの環境で走ったという。「1時間ぐらい動けないほどだった。でも最後の粘りが出たのは低酸素をやったからだと思う」と効果を口にした。
WBO同級4位の森を下したことで世界ランクの上位アップも見込める。大橋秀行会長(56)は「世界4団体で挑戦のチャンスがある。海外挑戦になると思うが、次戦には世界でやらせたい」と大きな期待を寄せた。それでも清水は気を緩めない。「すぐ調子乗っちゃうので。一戦必勝、全力で勝負を挑みたい。この試合に全力を懸けたので少し休ませてください」。冗談交じりに35歳のベテランらしい顔ものぞかせた。【藤中栄二】

