19日にデビュー20周年を迎えたイザナギ(44)が、大阪プロレスの先輩である、くいしんぼう仮面とのシングルマッチを制し、自らの勝利で花を添えた。
特別立会人として木原文人リングアナが登場。松山千春の「長い夜」を長々と熱唱する間、イザナギは笑顔も見せず、下を向いて集中力を高めていた。緊張感のある試合が始まるかと思いきや、会場は序盤からなごやかムード。技を仕掛けた方が逆に押さえ込まれたり、レフェリーを使って攻撃しようとするなど、予想外の展開が続いた。最後はコーナーに逆さづりにされたイザナギが、倒れていたくいしんぼう仮面に覆い被さり、3カウントを奪った。勝利後、マイクを取ったイザナギは「この20年は自分にとって、個性的であることが、どれだけ苦しい、孤独なことか教えてもらった。個性的に生きていくのがどれだけ大切なことかも教えてくれた。21年目もよろしくお願いします」とあいさつした。
00年に24歳で大阪プロレスに入門。01年にタイガースマスクとしてデビューを果たした。14年に退団し、東京に拠点を移してからは、マスクを外し、丸山敦として活動。ドラゴンゲート、大日本、ヒートアップなど、キャラクターを変えながらさまざまな団体を渡り歩いた。18年に全日本に入団。19年に一時失踪するも「天の指示で全日本プロレスに舞い降りた神」イザナギとしてリング復帰した。昨年にはスランプから再び失踪することもあったが、7月にゼウスと組み、アジアタッグ王座を戴冠。全日本での地位を確立し、今月19日には5度目の防衛を果たした。
今後は世界ジュニアのシングルのベルトも視野に入れる。優勝を狙う来月2、3日のジュニア・バトル・オブ・グローリーでは、1回戦でバラモンケイとの対戦が決定。登場シーンでは、バラモンケイと握手をするのみにとどめたが、にらみつけ、闘志をみなぎらせた。「驚いている。15年以上前から戦ってきた最大のライバル」と語気を強めた。
優勝すれば世界ジュニアヘビーへの挑戦権を得られる可能性もある負けられない戦いに挑む。「すべて変えてやるぞ、この国、この世界、この地球」と意気込んだ。個性を貫き、苦しみながらたどり着いた20年。間もなく45歳になるイザナギは“神”の領域に近づくため、21年目、さらなる高みを目指す。【松熊洋介】

