西前頭2枚目の義ノ富士(25=伊勢ケ浜)が、7月28日の熊本地震で被災した実家を建て直すことになったことを明かした。

西前頭4枚目の藤凌駕(23=藤島)と対戦。

土俵際まで押し込まれたが、右下手をつかんで反撃。土俵際から押し戻して、絶妙のタイミングで出し投げ。相手の体勢を崩し、横を向かせて一気に寄り切った。

初日から5連敗を喫したが、6日目から8勝1敗のペースで勝ち越しを決めた。「立ち合いはちょっと棒立ちで悪かったですが、とりあえずまわしがとれたので。5連敗からよくもどした。もう経験したくないですね。さすがにきつかった」とほっとした表情を見せた。

熊本地震から約2カ月。

義ノ富士は熊本県宇土市内の実家に帰省中に、被災した。

電気も水も止まり、実家の壁にはひびが入り、トイレも壊れ、建物も傾いた。

「半壊したみたいな感じ」という実家について、2カ月たって現状を聞かれると「壊すというか、建て直す方向です」と明かした。

故郷に思いをはせつつ、臨んだ秋場所は苦しいスタートとなった。

それでも「自分が諦めたらダメ」と、苦境から巻き返して勝ち越して、11月は九州場所を迎える。「熊本に帰る時に、勝ち越して帰れる。それは良かったと思う。ただまだ明日、あと1番ある」と千秋楽を見据えた。【益田一弘】