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OGGIの「毎日がW杯」

OGGIの「毎日がW杯」

荻島弘一(おぎしま・ひろかず):1960年(昭35)東京都出身。84年に入社し、スポーツ部勤務。五輪、サッカーなどを担当して96年からデスク。出版社編集長を経て05年から編集委員として現場取材に戻る。

初戦からフルスロットルの訳/よもやま話


 1次リーグも18日に1巡目が終了。開幕戦から好ゲームが続き、なかなか眠れる夜がない。退屈な試合なら途中で寝ようとも思うけれど、つい最後まで見てしまう。17日の米国-ガーナ戦は、解説のセルジオ越後氏が「今大会で最も面白かったゲーム」と話したように緊迫した内容。終了間際に点を取り合う、最後まで分からない試合だった。

 長くW杯を見てきた印象からすると、1次リーグは「様子見」が当たり前だった。内容の濃い試合もあるが、凡戦も多かった。ともに積極的に攻めずに0-0とか、相手の集中力が切れての大量点とか。見る前から結果が分かる試合も決して少なくなかった。

 ところが、今回はF組のナイジェリア-イラン戦まで0-0はなし。1-0のまま終わる試合も少なく、日本の試合のように逆転劇が多かった。「先制点が大きい」というのはサッカー界の常識だが「取られたら取り返す」のルーズヴェルト・ゲームや「倍返しだ」の半沢直樹のように、最後までゴールを奪い合うのが今大会ここまでの特徴だ。

 「どうして、こういう試合が多いの?」と、よく聞かれる。1つは暑さ(と高い湿度)。終盤に足が止まり、ノーガードの打ち合いになることも少なくない。もう1つは実力の均衡化。かつてのように「確実に勝ち点3が奪える」圧倒的に格下の相手がいなくなったため、リスクを冒しても勝ち点3を奪いにいく。

 優勝を狙う強豪にとって1次リーグは「本番(決勝トーナメント)への準備試合」だったが、今回は初戦からフルスロットル。いつも初戦から相手を圧倒するブラジルは1カ月の長丁場に耐えられるだろうが、他のチームはピークを保つのが難しいようにも思う。波乱が起きるのはこれから。お楽しみは、これからだ。【荻島弘一】

















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