デビュー以来、6戦無敗で凱旋門賞を制した仏ダービー馬のエースインパクト(牡3、JC・ルジェ)が電撃引退することが12日、分かった。同日に欧州の競馬メディアが一斉に報じている。英レーシングポスト電子版によると、来年からはボーモン牧場で種牡馬生活を送るという。

同馬はクラックスマンの初年度産駒。今年1月にカーニュシュルメール競馬場にてオールウエザーのレースでデビュー。その後も連戦連勝で4戦目に仏ダービーを3馬身半差の完勝。引退戦となった凱旋門賞では昨年の愛ダービー馬ウエストオーバー(すでに引退を発表)などを破った。

全6戦のうち5戦でコンビを組んだクリスチャン・デムーロ騎手は「彼は別の惑星から来た馬だ。このレベルの馬に出会えるのは10年に1度だけ。無敗を維持しながら、瞬発力に秀でた3歳馬。凱旋門賞に勝ったのは並外れている」と同馬を評価していた。

同馬の共同オーナーであり、ボーモン牧場を所有するカメル・シェブーブ氏は「パートナーと話し合い、(ジャパンCで)イクイノックスに挑戦したいと思っていましたが、日本に行くのは長旅になると感じました。エースインパクトは私たちが求めていたことを全て実現してくれた。彼を私たちの農場に迎え入れられることを誇りに思っています。次のステップでも非常に楽しみにしています」とコメントしている。

12日にIFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表した最新の「ロンジンワールドベストレースホースランキング」では世界ランキング1位のイクイノックスの129ポンドに次ぐ、128ポンドで同馬は2位の評価を受けていた。