かかり釣り師の憧れ、ロクマルの大チヌを求めて、BS日テレの釣り番組「夢釣行」のロケで先日、紀東・白石湖へ釣行した。同所の「ロッジ山水」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の湾内カセに乗り、ゼロダンゴ釣法で挑戦。ダンゴの芯に残る刺し餌を食わせる方法で狙い通りに50センチの年なしを仕留めたほか、キビレを含む20~35センチを17匹食わせた。すでに58センチが上がっており、大チヌの気配は濃厚。データ的には、2月中旬までにロクマルがヒットしている実績が高いので注目ですよ。

白石湖は船津川の河口に位置する周囲5キロほどの汽水湖で水深は7~10メートルと浅く流れも穏やか。年なし、ロクマルチヌの実績が高い紀伊半島屈指の大チヌ釣り場として知られる。山々に囲まれ、凜(りん)とした雰囲気の中、カキ棚に身を潜める大チヌと対峙(たいじ)するとき、身が引き締まる思いがする。まさに大チヌと真剣勝負をするにふさわしい夢のフィールドだ。

乗ったのは湾内カセ。狙うのは年なし以上、ロクマルの大チヌ。ここは水深が浅いためか、時合がはっきりしているのが特徴だ。有効な攻め方は、ダンゴ釣り。あとは、バラシや素バリを引かないように、明確なアタリを確実にとっていくことが大事になる。大きめのダンゴ(まぜ=オキアミ、アミエビ、ニュー活きさなぎミンチ激荒)を10個ほど投入。ポイントを作ったあと「くわせオキアミ食い込みイエロー」、ボケ、シラサエビ、サナギの刺し餌をローテーションしながら、早いペースで打ち返すと昼ごろになって、シラサで25センチ級のチヌが釣れだした。

そして、午後2時前、ダンゴにチヌアタリが出始める好気配。それならと、ダンゴを硬めにして投入。1~2メートルほどラインを出し、ダンゴが割れたときに、ダンゴの中に刺し餌(オキアミ)が残るようにして、本アタリをじっくりと待つ。

ダンゴの芯に残る餌を食ってくるチヌは、大型が多く、過去にもこの方法で数多くの年なしを仕留めている。すると、ダンゴが割れた直後に竿先を力強く押さえる本命アタリがきた。合わせるとずっしりとした大物の手応え。ばらすと後が続かないので、慎重に応戦。カキ棚に何度も突っ込むパワフルな締め込みをラインの出し入れでかわしながら浮かせたのは50センチジャストの年なしだった。ダンゴをしっかり打ち続けた結果、時合が早まった感じ。

この分だと、夕まずめに50センチ後半、ロクマルが出るかもと期待したが残念ながら35センチどまりで納竿した。翌日もロケを続け、大物を狙い続けた模様は2月13日午後5時から放送予定のBS日テレ「夢釣行」をご覧ください。大型チヌの気配がムンムンと漂う白石湖の映像は一見の価値ありですよ。【日刊FPC・兼松伸行】

【問い合わせ】ロッジ山水【電話】0597・32・0573。渡船料金は筏、カセともに1人4000円。弁当600円。出船は午前6時半(季節により変動)。

【エサ】エサ市場えさきち大内山館【電話】0598・74・2121。

【交通】紀勢自動車道の海山ICを出て国道42号を南下。相賀南の交差点を左折すると相賀駅。道なりに進み突き当たりを左折。橋を越えて白石湖沿いに進み、引本トンネルの手前左側がロッジ山水。

【今後の見通し】冬季の営業は3月31日まで。1月1日の営業再開以降、58センチを筆頭に年なしが11匹上がっており、さらなる大物に期待がもてそう。40センチ超の良型もコンスタントに顔をみせている。ロッジ山水では、実寸45センチ以上のマチヌ2匹の長寸を競う「第14回ロッジ山水杯 チヌ釣り大会」を開催中。上位者には、賞金と副賞が贈られる。数釣りが楽しめる夏期シーズンは6月1日~10月31日まで。

◆ダンゴの配合 「しろまる」1・5箱に「紀州マッハ攻め深場」「メガミックスチヌ」、「細びきさなぎ」各1袋に「チヌにこれだ!!」1本を加え、適量の海水でシラサにも対応したやわらかめのダンゴに仕上げた。

◆BS日テレ 一魚一会の旅 「夢釣行」 釣り具メーカー・オーナーばりが提供する釣り番組。毎週日曜日の午後5時~5時半に放送中。大自然や、人々との出会いに満ちた「夢の釣り旅」を送る。