■コロナストレスには脳内ホルモンをうまく使え

不安感やイライラを起こすノルアドレナリンを暴走させないために、大切な2つのシステムがあります。副交感神経と、幸せホルモンのセロトニンです。

副交感神経は血圧を下げ、体と心をリラックス状態にします。意識して笑う。ぬるめのお風呂にゆっくり入る。肩のストレッチをして深呼吸する。1日のうちに、リラックスできる時間を意識して作るようにしましょう。

■幸せホルモンを出す

幸せホルモンのセロトニンを分泌するためには、太陽の下でリズミカルな運動が大事。また、バナナや大豆製品などに含まれるトリプトファンは、セロトニンの材料になります。

おいしいものを食べて、幸せを感じることが大事なのです。コロナに負けないために、このホルモンを上手に利用しましょう。

■「今、ここ」に集中

今、流行のマインドフルネスもいいのですが、邪念の多い僕には難しい。瞑想(めいそう)がなかなかできません。五感を研ぎ澄まして「今、ここ」に自分の神経を集中させると、ストレスが減り仕事がはかどると言われ、多くの大企業が取り入れています。

鎌田式マインドフルネスを紹介します。

休日の夕食を、ごはんとみそ汁だけ。おかずなしです。テレビを消して、夕暮れの中、1時間ほどご飯に集中して、ゆっくりと味をかみしめて食べます。イライラや不安感が減っていきます。

雑念の多いカマタでも、「今、ここ」に集中できます。コロナストレスに負けない生き方です。

◆テレビ、ラジオでもおなじみの医師で作家の鎌田實氏が、長引く新型コロナウイルスの感染症との付き合いで、私たちにできること、いかに困難と向き合っていくか、じっくりとお伝えしていきます。