◆コロナを乗り越えるためには良い人間関係が大事

健康のためには、人間関係も大事です。米・国立健康統計センターによると、パートナーのいる人は、パートナーのいない人に比べて、死亡率が低いということがわかりました。結婚していなくても、話したり食事したりする人が大切。

◆安定した人間関係

ハーバード大学の成人発達研究によると、中年期の安定した人間関係は、30年後の健康と幸福を予測する因子としては、コレステロール値よりも強力であるということがわかりました。つまり、良好な人間関係が、幸福と健康をもたらすということです。

嫌なことがあった日も、そのことを話せる相手がいれば、気持ちが軽くなります。手を握ったり、抱きしめたりといったスキンシップも、ストレスホルモンを低減させることが研究で明らかにされています。興味深いのは、結婚していればいいわけではなく、その結婚生活の質が大事だということです。

◆相手の身になろう

ブリガムヤング大学の研究では、幸せな結婚生活を送っている人は、独身者より死亡率が低かったが、結婚生活がうまくいっていない人は、独身者より死亡率が高いという結果になりました。

コロナ禍で多くの人がストレスを抱えていますが、今まで以上に夫は妻に優しく、妻は夫を大切にしたいものです。身近な人間関係をもう一度見直し、相手を思いやることが、健康になるためにも、幸せになるためにも大事なのです。

◆テレビ、ラジオでもおなじみの医師で作家の鎌田實氏が、長引く新型コロナウイルスの感染症との付き合いで、私たちにできること、いかに困難と向き合っていくか、じっくりとお伝えしていきます。