【アナハイム(米カリフォルニア州)17日(日本時間18日)=斎藤庸裕】マリナーズ菊池雄星投手(27)とエンゼルス大谷翔平投手(24)が、メジャーのフィールド上で初めて対面した。20日(同21日)に登板予定の菊池と、打者復帰へ調整を進めている大谷のこの4連戦での直接対決はないが、最短で5月30日(同31日)にも、マ軍の本拠地シアトルで実現する。花巻東(岩手)の先輩後輩が、メジャーで激突する日は近い。

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小走りであいさつに訪れた大谷と会い、菊池はうれしそうな笑顔を見せた。花巻東の先輩後輩がエンゼルスタジアムで約1年半ぶりに再会し、固い握手を交わした。米国生活の話などに花を咲かせ、約15分間の談笑。菊池は「ここ(メジャー)で長い時間、一緒にプレーして、お互い切磋琢磨(せっさたくま)していきたいと、改めて思いました」と、今後へ向けて気持ちを新たにした。

メジャーで夢の花巻東対決が実現する日も、そう遠くない。マ軍の先発陣5人が順調に回った場合、菊池は5月30日、本拠地シアトルでのエンゼルス戦に登板する。自身の状態やチーム事情で登板日は前後するが、最短ならこの日にメジャー初対決が実現する。

年齢では菊池が3歳上だが、メジャー挑戦は大谷が1年早い。昨季の新人王にも輝いた後輩について、菊池は「スーパースターになっても、高校時代と変わらない。本当に謙虚でかわいい後輩」とうれしそうに話した。ともに、高校時代から憧れていたメジャーの舞台。「彼がいなければ、間違いなくここにいない。僕にたくさん刺激をくれて、尊敬する部分も本当に多い」と思いを語った。

大谷も調整の段階が上がってきた。順調なら5月上旬、7日のタイガース戦にも打者復帰が見込まれる。4月19日(同20日)からは野手陣に加わり、フリー打撃を行う。チームとは別で打撃練習を行ってきたが、ようやく全体練習に参加。すでにベースランニングも始めており、打者復帰へ着々と階段を上がっている。

復帰が近づいてきた大谷を前に、まずは菊池が20日、エ軍戦に先発する。「彼は出ないですし、個人的な勝負を楽しめるような余裕もまだないので、必死に1試合1試合投げたい」。メジャー初勝利の勇姿を見せつけ、直接対決へと弾みをつける。

○…エンゼルス・オースマス監督(大谷について)「明日、チームの打撃練習に初めて加わる。指名打者ということで練習内容というより、95マイルのボールやカーブなどにタイミングを合わせていくことが大事」

◆日本での「打者大谷」対菊池 大谷が打者としての対戦は2試合あり、プロ1年目の13年は2打席とも空振り三振だった。17年は3打数2安打で、計5打数2安打。投手での先発対決は4度あり大谷の3勝0敗。16年9月28日の対戦は1安打完封、15奪三振で胴上げ投手になった。

【菊池の登板スケジュール(米国時間)】

4月20日 エンゼルス戦(アナハイム)

4月26日 レンジャーズ戦(シアトル)

5月3日 インディアンス戦(クリープランド)

5月8日 ヤンキース戦(ニューヨーク)

5月13日 アスレチックス戦(シアトル)

5月19日 ツインズ戦(シアトル)

5月25日 アスレチックス戦(オークランド)

5月30日 エンゼルス戦(シアトル)