阪神元山飛優内野手(27)は泣いていた。
6回、大山悠輔内野手(31)の二塁打で2点を勝ち越し、さらに無死二一、二塁から自らの犠打によってチャンスが広がった。ここで坂本誠志郎捕手(32)が左越えにもう2点を加える二塁打を放った。
その瞬間に、ベンチに戻っていた元山の目が潤んだ。
「誠志郎さんやったんで…。もう大感謝です。うれしいというか、もう本当にホッとしたような。ありがとうっていう」
前日25日、1点を追う9回に犠打失敗。失意のうちに帰った宿舎ホテルで、坂本から声をかけられ、しばらく話し込んだ。そして一夜明けたこの日。またしても犠打のシチュエーションが回ってきた。ネクスト・バッターズボックスで後ろの打者、坂本から声をかけられた。「死ぬ気で決めてみ。死なんから」。
元山は一塁側に完璧に決めてみせた。
前段がある。4回には2死二、三塁で平凡な打球にバウンドを合わせらず後逸。2者をかえしてしまい、同点とされた。仲間は次々と励ましの声をかけてくれたが「本当に情けなくて…」と、2日連続の痛恨ミスにムードメーカーはうなだれていた。
「こうやって2日続けて使ってくれた監督にまず感謝したいです。本当、ベンチの人もみんな昨日、今日と声かけてくれた。そのおかげで救われました。何とかしなあかんっていう思いが強すぎて、空回りしてる部分がありました。明日、しっかり反省します」と口元を引き締めた。



