ソフトバンクが中村晃内野手(36)の引退試合でオリックスに快勝し5連勝。貯金を今季最多の42とした。
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帝京(東京)の前田三夫名誉監督(77)は今季限りで現役を引退する教え子のソフトバンク中村晃内野手(36)に花束を渡した。体を何度も叩くように触りながらねぎらい握手した。「長い間、本当によく頑張った。まだできるんじゃないかという寂しさはもちろんあるけど、今後は指導者など野球界のために頑張ってほしい」と呼び掛けた。
高校での3年間で、中村の土台を築いた。高校通算60本塁打を放つなど飛ばす力は、地道な食トレが身を結んだ結果だ。1年生の頃に昼食を食べていた中村を見ると「女の子が食べるぐらいの量しか入らない」弁当箱で食事をとっていた。前田氏はすぐさま近所のスーパーまで自転車を走らせ、ジャンボタッパーと呼ばれているご飯3合が入るタッパーを買って渡した。指揮官からプレゼントされた弁当箱にご飯をいっぱい敷き詰めて無我夢中で食べる中村の姿が忘れられない。「弁当箱は大事に実家で残しているそうなんですよ」うれしかった。
あれは1年目のオフだ。中村が帝京へ自主トレで使う野球道具一式を送ってきて、年末年始ほとんど休まずに自主トレに取り組む姿を見た。「プロに入ったら、もうこれじゃダメです。練習をしないと、追いついていけないです」とポツリと漏らした一言が、今の中村を作り上げたと感じている。「プロの厳しさを1年目で肌で感じて、努力しないとこの世界でやっていけない。それに早く気がつけたことがここまで長く現役を続けられたんだと思います」と力を込めた。【平山連】
◆前田三夫(まえだ・みつお)1949年(昭24)6月6日生まれ、千葉県出身。木更津中央では三塁手としてプレーし、3年夏は千葉大会の準決勝で敗れた。帝京大に進み、卒業後の72年に帝京監督に就任。78年のセンバツで甲子園初出場した。春1回、夏2回の優勝を誇る。通算51勝23敗。教え子はタレントとんねるずの石橋貴明、巨人松本剛、DeNA山崎、ソフトバンク中村晃ら。21年夏を最後に勇退し、現在は名誉監督の立場でチームを見守る。



