西武は5日、ロッテ戦(ZOZOマリン)に勝利し、今季142試合目にしてシーズン2位を確定させた。西口文也監督(54)も「明日(6日の最終戦)を残して今日決められるかどうかが非常に大きかったと思う」とホッとしていた。

仮に5日に敗れていたら、6日のロッテ戦は「勝ち負けでシーズン順位が最終確定し、CSファーストステージを本拠地開催ができるかも決まる」という、大きなプレッシャーが想定された。相手投手は初対決のルケーシーで、球団関係者も「球の出どころが難しそう」と懸念していた。加えて5日はロッテ救援陣の必勝リレーの鈴木、横山がベンチ外。是が非でも確実に勝ちたい試合だった。

こんな最終結果を考えると「1勝」「1敗」は、やはり簡単に「143分の1」とも割り切れない。終盤の逆転本塁打などで唇をかんだ試合もいくつかあった一方、「この1勝は大きかった」という試合も当然ある。

担当記者としては6月7日の中日戦(バンテリンドーム)を挙げたい。柳、大野、涌井という百戦錬磨の3投手を3連戦で並べられ、2戦を終え1勝1敗。第3戦は延長12回に長谷川信哉外野手(24)が決勝本塁打を放った。

直前の11回裏、2死満塁のピンチ。上田大河投手(24)の制球がなかなか定まらない中、柘植世那捕手(29)とタイラー・ネビン内野手(29)も絡んでのサインプレーで、一塁へピックオフでのけん制球。見事に走者をアウトにし、大ピンチを切り抜けた。柘植とネビン、そして西武ベンチも一塁走者をリードが少し大きいことに気づき、柘植の目配せに西口監督がゴーサインを出したという。

春季キャンプでも投手陣と内野陣で何度か練習していたこのプレー。ただネビンは来日が遅れ、上田は1軍キャンプに参加しておらず、柘植も普段は試合出場が多くはない。

その上でのビッグプレーが生まれずにサヨナラ負けしていたら、中日にはカード負け越しで、最終的に交流戦Vに至らなかった可能性も十分にある。多くの投手をつぎ込んで敗れる流れになったら、交流戦直後の失速がさらに早まっていた可能性もある。

優勝できなかった分岐点ももちろんあれば、2位を勝ち取れた分岐点もある。長かった143試合が今夜、終わる。【金子真仁】