アマチュア野球特集、「指名を待つ男たち」の第2回目は、関東、東北の選手を紹介する。それぞれの思いを胸に迎える10月22日、プロ野球ドラフト会議。彼らの運命をかけたその日が近づいている。
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慶大の小原大和外野手(4年=花巻東)が大学野球で目指すのは「日本一の打者」だ。春は指名打者部門でベストナインを獲得。「堀井監督に日本一のバッターになればプロに行ける、と声をかけていただいた」。勝負強い打撃と対応力を武器に、主に打撃の評価でドラフトへ挑んでいる。
「僕がプロ野球選手になって、お兄ちゃんたちを超えるけどいい?」。今年正月、長男・大樹さん(32)、次男・和樹さん(29)に宣言。プロ野球は16年に他界した父の夢だった。兄2人も慶大野球部で、父の夢を引き継ぎ挑戦したがわずかに届かなかった。「何としても僕がその思いを持ってプロになりたい」。大和もその背中を追った。
三男の宣言に兄たちは笑いながら言った。「なれるものならなってみろ(笑い)」。小さい頃から先をいく兄たちはライバル。「この言葉が僕に火つけてくれた。絶対プロ野球選手になって兄たちを越えたい」。3日の法大戦ではリーグ通算52安打を放ち、和樹さんの記録を超えた。
次はプロ野球へ-。「兄たちは甘い言葉ではなく自分を強くさせてくれる言葉をかけ続けてくれた。ライバルでもあり、父親的な存在。プロを実現して喜ばせたい。そして…兄ちゃんたちにとって誇れる弟でありたい」。小原家の夢を背負い、その実現へ突き進む。【保坂淑子】
◆小原大和(おばら・やまと)2005年(平17)3月1日、岩手県盛岡市生まれ。滝沢東小2年、上田バンビーズで野球を始め、滝沢二中では盛岡北シニアに所属。花巻東では1年秋からベンチ入り、22年センバツ出場。好きな選手はソフトバンク柳町達。尊敬する人は父。好きな言葉は「何苦楚魂」。174センチ、76キロ。右投げ左打ち。



